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Production Of Bitcoins By Mike Caldwell of Casascius

11月30日、スイスにて中央銀行(SNB)が全資産の20%以上を金として保有することを義務付ける提案のための国民投票実施が迫っている。

この提案を支持する者は30%おり、金を保有することでスイスの財産を保護出来ると考えている。可決された場合、スイス中銀は2019年までに毎年採掘される金2,500tのうち、少なくとも1,733tを購入する必要があるという。結果として、金価格に大きな影響を与えることは間違いないだろう。また、可決された場合、将来的にスイス中銀が購入した金の売却を禁止するとのことだ。

金は光沢のあるビットコインである

元英中央銀行の金融政策委員であり、シティグループのチーフエコノミストのウィレム・ブイター氏は、スイス中銀が金を保有することに強く反対した上で、金の資産価値をビットコインなどの暗号通貨と比較し、極めて類似したものであると述べた。同氏によると、金はビットコインと同様に採掘し、採掘量も限られているが、そこに他の金融商品と比較して優位性はないという。ビットコインは、金と同じく中央銀行が管理する枠外にあり、金と同程度の匿名性を持ち、供給量をコントロールするような責任の所在がないと述べた。

ブイター氏は、金はビットコインなどと同等の商品であり、保有することに経済的、金融的な価値はないと指摘する。

“金は本来的に特別な価値があったが、米ドル、ユーロ、英ポンド、円という不換紙幣のように一般財化してきており、本来的に価値のないビットコインも、同じように一般財化しつつある。 結局、それらの大きな違いは、金とビットコインは作り出すことが難しいが、紙幣は中央銀行が印刷さえすれば低コストで増やすことが可能という点だ。”

ブイター氏の発言は、金やビットコインだけでなく、不換紙幣すらも、国家への信用に基づいたのみの、実質的価値のないものであるという事実を裏付けるものだ。そして、金への市場の過信は希少性のみを価値の根源としているように、ブイター氏は同じような思想の下に作られたビットコインもまた広く認知された”商品”であることを認めている。

ブイター氏は、金の価値は特別なものではなく、スイス中銀が金を保有し、売却を禁ずる提案を採決することは過度なリスクを抱えるだけであると主張している。

金とビットコイン価格の相関

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ビットコインと金の関係は価格の類似性という面でも一致している。ブイター氏はこれらを「良性バブル」であるという。不換紙幣は実質的価値を持たず本質的には無意味であるため、均衡状態では”0”で評価されるべきであり、故に金が価値を持っている限り、それはバブル状態にあると主張した。

この事実は、決して金に価値がないということではなく、ビットコインが将来的に無価値ではないという実証である。金は人類が誕生して以来、紀元前より何千年もの間価値を保つものとして存在し続けてきた。

ブイター氏は実質的価値を持たない不換紙幣と金を比較し、製造コストの掛からない不換紙幣の方が安全だと述べているが、見た目の美しさや、工業製品などへの利用などで本質的価値を持つ金や、もはや貨幣と同様に利用可能であるビットコインの方が将来的に安全と感じるのは言い過ぎであろうか。分散アプリケーションの発展に大きく寄与しているブロックチェイン技術は、決して無価値にはならないだろう。

参考文献:
CITI, Global Economic View: Gold: a six thousand year-old bubble revisited

この記事を書いた人

ざきやま(山崎大輔)
ざきやま(山崎大輔)from Cryptocurrency world
ビットコイン専門記者 BTCN編集長
ブロックチェインの可能性を、知的財産の保護やゲーミングカルチャーへ応用できないかと考えてます。
monacoin:MTn7hiNovBHyN7gjtvD1Hh7W96Zmghp41B
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