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米コインベースが運営する仮想通貨取引所GDAXにおいて、6月に起きたイーサリアムのフラッシュ・クラッシュに関する取引の詳細を、米商品先物取引委員会(CFTC)が調査していることがわかった。

フラッシュ・クラッシュは取引価格の瞬間的な暴落を意味しており、GDAXで取引されていたイーサリアムは6月21日、317ドルから0.10ドルまで急落した。しかしその直後に価格は300ドル程までに回復していた。

GDAXは、ユーザーの保有している仮想通貨にレバレッジをかけて、自身の資金以上の取引ができる信用取引サービスを提供している。CFTCは、この信用取引がフラッシュ・クラッシュの引き金となった可能性があるとみており、信用取引の仕様について情報の提供をコインベースに求めているようだ。

フラッシュ・クラッシュが起きた数秒間で、約13億円のイーサリアムの取引が行われた。信用取引で買いのポジションを持っていたユーザーが急落に巻き込まれたことで、ロスカットの連鎖が起こったと予想される。

仮想通貨全体の取引量は上昇傾向にあり、多くの資金が仮想通貨取引所に集まってきている。コインべースのユーザーは1000万人を超え、200億円程度まで仮想通貨取引が可能な体制を構築しているという。

CFTCは、アメリカ国内の金融取引を取り締まる連邦機関だ。スワップ取引などのデリバティブ商品を扱う企業は、CFTCのライセンスを取得する必要がある。コインベースはスワップ取引サービスを提供していないため、CFTCからライセンス登録を受けてはいない。しかし、仮想通貨取引所運営に必要なライセンスを複数の州から取得している。

一方、CFTCの今回の動きは、仮想通貨の取引量が多いコインべースを監視下に置きたい政府の狙いもあるようだ。アメリカ合衆国内国歳入庁(IRS)は2016年から、コインベースのユーザーの税金逃れを防ぐため、顧客の取引情報を提出するよう求めていたが、コインベースはこれを拒否していた。

多くの仮想通貨取引所では、サーキットブレーカーのような市場の急落に備えた装置が取引システムに組み込まれていない。仮想通貨市場は、未だ発展途上で「ワイルド・ウエスト(1800年代のアメリカ西部の無法地帯のこと)だ」と表現されることも多い。また、価格変動(ボラティリティ)から利益を得るトレーダーからは、規制の少ない市場原理システムを好む声も聞かれる。

日本では最近、仮想通貨取引所が免許制になり金融庁の監視下にある。日本でフラッシュ・クラッシュが発生すれば、サーキットブレーカーの導入などの議論が巻起こる可能性は十分ある。そのような出来事を経て市場は成熟していくのだろう。


Bloomberg

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この記事を書いた人

真田雅幸
真田雅幸
decentralize システムに興味あり。仮想通貨リサーチャー。 大学で経済学を学び仮想通貨にフリーマーケットの可能性を見る。