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オーストラリア証券投資委員会(ASIC)が、ICOのガイドラインを公式に発表した。ICO発行ルールを制定することで健全な資金調達を促す狙いだ。ASICは規制に基づき企業や金融機関を監視する政府系独立機関で、消費者や投資家を保護することを目的として設立された。

ASICは、ICOが新たな企業の資金調達方法として世界的に関心が高いことを認め、「ICOは企業や投資家にとって重要な役割をもつ可能性がある」とした。しかし、ICO発行者は関連する法令を遵守し投資家の信頼や自信を向上させる必要があることもASICは指摘した。

ICOの発行は、その形態により配慮すべき法規制は異なるという。ICOの資金調達方法、管理方法、または投資家がICOを通じて取得するトークンの構造によって要求されるコンプライアンスの内容が変わってくる。また、ICO発行時には会社法(Corporations Act)や消費者保護法などの法律が関わってくる。

例えば、投資ファンドのように集めた資金を投資に充て、利回りや売却益を得る構造のICOは、投資運用スキーム(MIS)に分類され会社法が適用される。このようなICOの発行には、会社法に則った登録や免許申請が必要になる。

ASICは、ICOとIPOの違いについても見解を示した。会社のシェアを提供するようなスキームのICOは、IPOと類似している。このスキームのICOに投資する投資家は、発行元の会社の議決権、配当取得権、利益の一部を要求できる権利などを保有する。しかし、IPOはICOと比べ、投資家保護や会社情報の開示義務などが求められ、株式公開までのハードルが高い。ICOは仮想通貨を使って容易に資金調達できる一方、詐欺などに利用されやすい側面がある。

デリバティブ金融商品型のICOも今後増える見通しで、ASICは規制のさらなる議論を進めている。デリバティブ関連のICOは、先物取引やオプション取引が主流で、スマートコントラクトを使った相場連動型トークンが発行されているとのことだ。

今回のASICのICOへの対応は、中国のICO禁止と比べかなりポジティブだ。ASICは、ICOを前向きに捉え、今後の資金調達方法や投資先に新たな選択肢を与え、より健全なお金が流動しやすい経済環境作りを目指している。一方、多くの国ではICOに対する風当たりが強く、全面禁止などの措置を取っている国もある。オーストラリアのようにICOを後押しする対応は少ない。今後のICOの展望に注目だ。


ASIC ICO Guidelines

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この記事を書いた人

真田雅幸
真田雅幸
decentralize システムに興味あり。仮想通貨リサーチャー。 大学で経済学を学び仮想通貨にフリーマーケットの可能性を見る。