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photo by Sasha Wolff(trimmed)

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業界全体がICOに湧くさなか、EOSのICO手法が注目を集めた。ICOの期間は1年間と長く、参加者に配布されるトークンの使いみちがない。そして配布終了後48時間以内に移転不可となる。しかしこのICO、開始18時間で16億円超の資金調達に成功しているというのだから、驚きである。
 

EOSトークン

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EOSのホワイトペーパーを読み込むと、米国の投資家向け免責事項として設定された項目な可能性も否めないものの、「EOSのトークンは何の価値も持たない。購入者は支払った全額を失う可能性がある。」と強調されている。

ホワイトペーパーによれば、(7.1)「EOSのトークンは如何なる権利、用途、目的や機能をも持たない」という。これは今現在に限定された話ではなく、例え、EOSのプラットフォームがローンチされようと、EOS.IO Softwareの開発が完了し、製品化されようと変わらないことが明記されているのだ。

また、それらのトークンは(7.2)「EOSのプラットフォーム上で使用することが出来ず」、(7.3)「配布終了から48時間後に移転不可になる」。

移転不可能になったトークンは、将来的にはERC20互換のトークンとの交換が行われる可能性もあるが、保証されていない。少なくとも現段階においては「使用用途がない」トークンである。

ではなぜ、EOSは16億円もの資金調達を成功させることが出来たのだろうか?
 

資金調達成功の背景

その背景の一つには、ここ数か月のICOバブルがある。

そもそもICOとはInitial Coin Offeringの略称で、新規コイン公開を指す。2017年に入り海外を中心に70以上の企業やプロジェクトが独自のトークン(コイン)を発行して800億円強の資金を調達したことで、新たな資金調達の手法として注目を集めている。

記憶に新しいのは、Mozilla前CEOのBrendan Eichが立ち上げたブラウザ開発企業Braveが、30秒という驚異的な時間で3500万ドルを調達したことだろう。これらのICOによって発行された新規コインが軒並み取引所への上場を果たし、ICO時の数倍の初値をつけたことから、「ICO=儲かる」という思考で、ホワイトペーパーなどを全く読まずに投資を行うICO参加者が多数現れたのだ。

ICOに参加する際には、しっかりとホワイトペーパーを読み込むべし

ICOの仕組みが、従来の枠組みにとらわれない画期的なものであることは間違いない。しかしながら、未公開株式など、企画段階の企業や製品への投資は、経験のある投資家が計画書や起業家をつぶさに観察したうえで、それでも成功率数パーセントという世界である。
 
ICO時には、ホワイトペーパーは日本語に翻訳されていないことも多いため、情報を収集しにくい側面はある。しかし、それでも、日本の仮想通貨投資家は、「ICO=儲かる」と短絡的に考えるのではなく、参加メンバーの経歴をしっかりと調べ、ホワイトペーパーを読み込み、リスクを分析したうえで、投資を行うことが重要だ。
 
今回のICOは、その教訓を学ぶ良い機会となったのではないだろうか。

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この記事を書いた人

中村浩司(なかむー)
中村浩司(なかむー)
買った通貨が必ず下がる沼コイン愛好家の中村です。調べて欲しい内容などがあればお気軽にご連絡下さい。
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