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7月11日、東京地裁でマルク・カルプレス被告の初公判が開かれた。罪に問われているのは業務上横領、私電磁的記録不正作出・同供用罪、会社法違反罪で、破産手続きを行った後、顧客の総債務額は456億円に上るとされた。

カルプレス被告は、初公判で顧客に対して「私は、マウントゴックスの破綻により、多くの顧客の方々に、多大なご迷惑をおかけしたことを、責任者として、心からお詫び申し上げたいと思います。」と謝罪した一方で、3億2100万円相当の顧客資産を横領したとされる検察側の主張に対し、「不正に使ったことはない」と無罪を主張した。

感嘆文は、同被告のTwitterアカウント上で公開。CC BY-NDライセンスで利用許諾を得たので、以下に全文を掲載する。

無罪の主張

 私は、いずれについても、無罪であります。
 詳しくは弁護人から説明していただきますが、私は、マウントゴックスの業務について、自分の利益をはかって、不正なデータ操作を行ったり、また、顧客のお金を使用するなど、不正にお金を使ったことは、一切ありません。

 今回、私電磁的記録不正作出といわれている事実は、「オブリゲーション交換」という業務です。これは、マウントゴックスの、顧客に対する、ビットコイン建て負債と、ドル建て負債とを、マウントゴックスの交換市場を通じて、顧客の求めるレートで交換することにより、ビットコイン建て負債と、ドル建て負債とのバランスをとって、マウントゴックスの負債ポートフォリオを適正に管理するためのものです。

 私は、もともと、マウントゴックスの、ひとりのユーザーにすぎませんでした。その私に、マウントゴックスを作ったジェド・マケーレブ氏から、「マウントゴックスを、さらに大きく発展させてくれる優秀な技術者に、譲りたいと思っている。株の一部をくれるのであれば、無償でかまわないが、どうか。」と、誘いがありました。私は、ビットコインやブロックチェーン技術に興味を持ち、新しい仮想通貨のプラットフォームを自分で作りたいと、研究を進めていましたので、実際に、仮想通貨の交換マーケットを運営することは、研究を深める上で、とても魅力的でしたし、また、自分の技術を使って、マウントゴックスを世界最大のマーケットに成長させてみたいという気持ちもありました。
 そこで、その申し出を受け、マウントゴックスを譲り受けたのです。
 いざ譲り受けてみると、マウントゴックスには、負債のポートフォリオ管理をしなければならないという問題があることが、わかりました。負債のポートフォリオ管理を適切に行わなければ、破綻し、顧客に大きな被害を生じる可能性があったのです。
 この問題について、ジェド・マケーレブ氏は、「オブリゲーション交換」を実施しなさいと、私に指示しました。
 それゆえ、私は、譲り受けたマウントゴックスの業務の一環として、顧客を守るために、「オブリゲーション交換」を、忠実に行ってきたのです。私や、マウントゴックスの利益を得るためのものでないことは、調べていただければ、すぐにわかります。

 また、横領か背任ではないかとして、起訴されたお金につきましても、銀行口座から、私や関連会社の口座に、隠し立てすることなく送金し、送金した事実を公認会計士に伝え、公認会計士が、「貸付金」と勘定元帳に計上し、処理したお金です。

 2013年当時、マウントゴックスは、現金だけで25億円を超える収入があり、ビットコイン収入を合わせれば、少なくとも35億円以上の収入がありました。その範囲内の支出ですから、私としては、まさか、これが将来、問題になるなどと思いもせず、ちゃんと通帳に記帳し、公認会計士の先生にもお伝えし、貸付金として処理していただいた上で、支出したお金なのです。
 したがって、これは、顧客の皆さまのお金ではありません。
 仮に、これが、顧客の皆さまのお金である、あるいは、そうでないとしても、使っては、いけないお金であると知っていたならば、断じて、そのようなお金に手をつけることなど、考えもしなかったでしょう。

 私は、今回の起訴について、神に誓って、無実であると申し上げます。
 しかしながら、ここで、一つ、皆さまに申し上げたいことがあります。
 マウントゴックスの破綻についてです。
 私は、マウントゴックスの破綻により、多くの顧客の方々に、多大なご迷惑をおかけしたことを、責任者として、心からお詫び申し上げたいと思います。
 私は、マウントゴックスの責任者として、盗まれたビットコインを取り戻さなければなりません。
 そのためには、どうやって、ビットコインが流出したのか、原因をつきとめ、流出先を見つけなければなりません。

 ところが、この裁判は、残念ながら、マウントゴックスの破綻原因とは、まったく無関係なところで行われています。
 世界中が注目している、この裁判は、マウントゴックスの破綻原因を、明らかにするためのものでは、ないのです。

 他方で、世界の一握りの優秀な技術者たちの手によって、すでに、マウントゴックスの破綻の主たる原因は、「外部からのハッキングによって、ビットコインが盗まれたことによるものである。」と、解明されています。ビットコインは、ブロックチェーン技術を利用した仮想通貨ですから、大量のトラッキングレコードを、新しい技術を使って解析することで、不正をある程度、見つけることができるのです。
 私としては、マウントゴックスの破綻とは、何の関係もないこの裁判において、私の無実を証明したいと思います。

 しかし、他方で、マウントゴックスの破綻を防げなかった責任を深く痛感し、被害にあわれた顧客の皆さまのために、破綻の原因を解明し、また、盗まれたビットコインを取り戻すために、現在、すでに、さまざまな捜査機関や調査組織と協力しながら、調査をすすめておりますが、引き続き、さらに、力を尽くしてまいる所存です。

 ありがとうございました。

以上


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この記事を書いた人

ざきやま(山崎大輔)
ざきやま(山崎大輔)from Cryptocurrency world
ビットコイン専門記者 BTCN編集長
ブロックチェインの可能性を、知的財産の保護やゲーミングカルチャーへ応用できないかと考えてます。
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