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アメリカ合衆国内国歳入庁(IRS)は、ビットコインのハードフォークによって8月1日に生まれた新たな仮想通貨ビットコインキャッシュが、キャピタルゲインなどの課税対象に該当するか否かの議論に入った。仮想通貨自体、依然として規制や課税制度の枠組みを作成する段階にある。しかし、今回のIRSの決定次第ではビットコインを保有する投資家やユーザーは、2017年度の収入としてビットコインキャッシュで得た収益をIRSに報告する義務が課せられる可能性が出てきた。

IRSは2014年に、仮想通貨の対応ガイドラインを発表しており、仮想通貨を資産として会計上扱うとする指針を下していた。仮想通貨は株のように取引の損益結果や保持期間などによって徴収される税率が異なる。ビットコインキャッシュはハードフォーク後、市場が急落し200ドルまで値を下げたが、一時1000ドル近くまで上昇し、現在は600ドル前後で推移している。

IRSのガイドラインにはビットコインキャッシュなど突発的なハードフォークに関する明確なルールは存在せず、新たな議論を引き起こしている。ビットコインキャッシュを株式譲渡のような形で一時収入として換算する場合、今回のビットコインキャッシュの取得が課税対象となる。しかし株式分割のような形で処理をすれば課税非対象となる。また収入として申告する場合、ビットコインキャッシュは市場のボラティリティが高く、どの価格で申告するかの問題も出てくる。今年10月にはSegWit2Xによる2MBハードフォークが計画されており、さらに分岐が起こる可能性がある。既にビットコインキャッシュを売却している場合においても、IRSがこれをどう解釈するのか合わせて気になるところだ。

米大手仮想通貨取引所コインベースは、ハードフォーク時点でビットコイン保持していたすべてのユーザーに対し、来年1月にビットコインキャッシュを配布すると発表している。当初、コインベースはビットコインキャッシュの配布行わず、サポートもしないとしていたが、市場の盛り上がりをみて、ビットコインキャッシュに対する態度を変更せざるを得なかった。

ビットコインに関する規制や税制度をめぐっては、まだまだ多くの議論の余地がある。既存の法的感覚では補えない部分が大きいからだ。ビットコインはお金としての用途と資産としての用途が共存しており、人によって捉え方はさまざまだ。歴史上、資産がお金として使われたケースはまれで、法律家も新たな取り組みを迫られている。今回のIRSの議論のように、法整備の進行状況や方向性によって、その国での仮想通貨産業の発展にも大きな影響を与えるだろう。

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この記事を書いた人

真田雅幸
真田雅幸
decentralize システムに興味あり。仮想通貨リサーチャー。 大学で経済学を学び仮想通貨にフリーマーケットの可能性を見る。