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最も原始的なブロックチェーンでは、確率的なアプローチから履歴の改ざん等の不正を防止し、イミュータブルなひとつの台帳を共有することが革新とされていたが、ブロックチェーンの技術が広まるにつれて、その見方は歪曲しつつある。

アクセンチュアがこの度発表したのは、事後の「編集」が可能なブロックチェーンの開発計画だ。同社のフォーカスは金融機関であり、すでに特許も申請済み。実務上、間違って記録してしまったデータを編集したい場合などで、同社の「リダクタブル・ブロックチェーン」を使い問題の解決を図る狙いだという。

通常、ブロックチェーンは前のブロックのハッシュ(入力を1bitでも変えると全く違うデータが出力されるアルゴリズム)を新しいブロックに含めて追記する。この連鎖によって、ブロックデータがチェーン状に構成されるため、この技術はブロックチェーンと呼ばれている。つまり、過去のある時点で追記されたブロックの内容を書き換えれば当然ハッシュも変化するため、チェーンは途切れてしまうということだ。

同社のリダクタブル・ブロックチェーンでは、ブロックの内容を変更してもその次のブロック(未来のブロック)を接続可能な「カメレオンハッシュ」を利用している。

「ブロックとブロックの間を繋ぐハッシュには、カメレオンハッシュを利用しています」と、リダクタブル・ブロックチェーンの共同開発者であるスティーブンス工科大学のジュペッゼ・アタイン教授は説明した。「パーミッション・システムにおいては、この技術を用いることで高いセキュリティ強度で編集することができます」

また、アクセンチュアの金融サービス部門最高責任者を務めるリチャード・ラム氏は、特定の権限者グループに、分割した編集キーを渡すことで、マルチシグのような仕組みで安全に編集できるとコメントした。現在のバージョンのプロトタイプは、Sibos 2016の場で公開される予定だ。

アクセンチュアの声明に伴い、ブロックチェーンが編集できていいか、という論点についての言及も多く見られた。コンサル会社Dislytics創業者のゲイリー・ナトール氏は、「編集できるブロックチェーンは、単にデータベースと変わりがない」とコメント。また、CoinDeskのマネジングディレクターを務めるライアン・セルキス氏は、パーミッション・ブロックチェーンにおいては理論上編集はいくらでも可能であるため、車輪の再発明であると指摘した。金融機関の要望とブロックチェーン技術の間の溝は深い。

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この記事を書いた人

ざきやま(山崎大輔)
ざきやま(山崎大輔)from Cryptocurrency world
ビットコイン専門記者 BTCN編集長
ブロックチェインの可能性を、知的財産の保護やゲーミングカルチャーへ応用できないかと考えてます。
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