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記事番号 015

ビットコインという言葉については耳にする機会も徐々に増えつつあるが、それではビットコインを保有してみるにはまずどうすればよいのだろうか。その基本となるビットコインウォレット(お財布)について解説する。

ビットコインの管理方法

ビットコインは電子データであるため、専用のビットコインウォレットに残高を記録する形で保有する。ウォレットにはパスワードを設定し、自分のみ利用できる形で管理することになる。

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まず利用者は自分のパソコンやスマートフォンにビットコインウォレットをインストールする。

そしてビットコインを保有するには、ビットコイン販売所で購入したり、友人に譲ってもらうなどして、自分のビットコインウォレット宛にビットコインを送付してもらう。ビットコインの受取はインターネットが利用できる環境であれば世界中どこでも24時間可能である。(ビットコインを誰かに送ることも、受取同様にインターネットが利用できる環境であれば世界中どこでも24時間可能)

自分のビットコインウォレットに送付されたビットコインは、例えば「残高 10BTC」のように表示され、そのまま貯金しておくことも、支払目的などで誰かに送付することもできる。ビットコインの残高は「1BTC」のように「BTC」という「USD」や「EUR」のような通貨を示す単位で表示されるのが慣例となっている。

 

ビットコインウォレットの種類

■ ビットバンクウォレット

bitbank-wallet-logo

日本のビットバンク社が提供するビットコインのウェブウォレット。このウォレットはブラウザ型なので、パソコン、スマートフォンなどデバイスに依存せず、インターネットが利用できる環境であればどこでも共通して使える点が便利である。

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ビットコインを送る場合は、送付先のビットコインアドレス(1Q4G2h9ooipkoUi9AWTnD8EmwaNErbq9ccのような自分のウォレットを特定するID)を直接入力するか、QRコードリーダーで送付先のアドレス情報を読み取る。特に店頭での支払い時などは、QRコードリーダーによる送付先アドレス情報の読み取りが非常に便利な機能になる。

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ビットコインを受取る場合は、自分のビットコインウォレットのビットコインアドレスを直接相手に伝えるか、QRコード表示をして相手に読み取ってもらい、ビットコインをそこに送付してもらうことになる。

ビットバンクウォレットの非常に便利な所は、ビットコインウォレットから直接ビットコインをクレジットカード払いで運営会社であるビットバンク社から購入できるところにある。

通常ビットコインを購入するには、ウォレットの用意とは別にビットコイン交換所にアカウントを開設して購入するなど煩わしさがあるが、ビットバンクウォレットはウォレットから直接ビットコインを購入できる(本人確認手続きは必要)ので、初めてビットコインを持ってみたい方にはオススメのウォレットとなる。

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■ Blockchain.info

blockchain-logo

ビットコイン登場初期から世界中で利用されているウォレットであり、世界最大のユーザー規模となる。

ビットコインの受取・貯める・送付するという機能に特化しており、操作は直観的で分かりやすい。QRコードにも対応している。ブラウザ版、アプリ版(Android、iOS対応)があり、アプリ版はGoogle Play及びiOS App Storeからダウンロード可能。

Blockchainウォレットの送付と受取の画面(携帯アプリ版の例)

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■ その他のビットコインウォレット

紹介した2つのビットコインウォレットはインターネット接続環境下で動くものであるが、ビットコインはオフラインの、例えば紙にも保存することができる。

その代表例が「ペーパーウォレット」、紙に印刷するタイプのビットコインウォレットだ。

(ペーパーウォレットの例)

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ビットコインはその仕組み上、どのビットコインアドレスに、いくらの残高あるのかが、ビットコインの維持管理ネットワーク上に記録されている。

そしてビットコインアドレスとそのアドレスへのアクセスパスワード(秘密鍵)さえあれば、ビットコインの維持管理ネットワークに指示を出し、記録媒体を問わずアドレスにあるビットコインを特定・操作することができる。そこで、紙にビットコインアドレスとそのアドレスへのアクセスパスワード(秘密鍵)を印刷したものがペーパーウォレットとなる。

例えば、イベントなどで主催者はペーパーウォレットのビットコインアドレス宛に100円分のビットコインをオンラインで事前に送付しておく。そして紙にビットコインアドレスとそのアドレスへのアクセスパスワード(秘密鍵)を印刷し、イベントに来た人に配布する。紙を受取った人は、紙のビットコインアドレスをスマートフォン等で読み取り、アドレスへのアクセスパスワード(秘密鍵)を利用して、自分のビットコインウォレットへ100円分のビットコインを「吸い出す」ことで、ビットコインを受取ることができる。

ペーパーウォレットは紙にあるビットコインアドレスとアクセスパスワード(秘密鍵)を他人に知られるとビットコインを盗まれてしまう危険性もあるが、上記のようにイベントでの利用など、様々な使い方の可能性があるツールと言えよう。

(ペーパーウォレットの利用例)

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ビットコインウォレットの今後

ビットコインウォレットはビットコインを保有し、使用するため、最初に必要となるツールだ。故に、高齢者を含め誰しもが簡単に利用できることが、ビットコイン普及の上で重要となる。最近では日本語のビットコインウォレットも登場するなど、徐々に使い勝手が向上してきているが、今後の課題としては以下の点がある。

ビットコインの受取、送付時に必要となるビットコインアドレスは「1Q4G2h9ooipkoUi9AWTnD8EmwaNErbq9cc」のように認識が難しい文字列になっているため、送金ミスなどが起こりやすい。従って、より認識しやすく、送金ミスが起こらない、ユーザーフレンドリーなUI・UX設計が肝要となるだろう。

インターネットの発展時は、IPアドレスが、ドメイン名など使い勝手のよいものに移り変わって行ったように、ビットコインアドレスも仕組みの裏側では動きつつも、一般ユーザーには、もっと認識しやすい形で表示される対応が必要だ。

現在メールアドレスをビットコインアドレスの代わりに利用できるサービスも登場してきているが、サービス、国を超えたドメイン名のようなものの登場を今後期待したいところである。
 

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資料 – ビットコインについて

この記事を書いた人

後藤 あつし
大手金融機関における市場リスク管理、信用リスク管理、流動性リスク管理、バーゼル規制対応等の長年の経験を有する。ビットコインおよびその技術であるブロックチェーンについては初期の頃から金融イノベーションに繋がる可能性を感じ調査・研究を行うとともに、主に金融の側面から関連事業者・団体への助言、各所記事や資料等の作成サポート、BTCNへの寄稿なども行なっている。

連絡先 gotoa123tアットマークyahoo.co.jp