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“5年後にビットコインは存在しない。しかし、それでいい。 – ハルシー・マイナー Bitreserve CEO”

ビットコインは今年の1月に6歳の誕生日を迎えた。UberやAirBnB、Microsoft、DELLなどの大手企業の決済手段として導入され、更には政府公認の取引所が誕生、ビットコインビジネスのための免許が制定されるなど、ビットコインはもはやメインストリームの仲間入りをしようとしている。

しかしながら、ビットコインは依然として価格の急激な変動に苛まれ「2014年最悪の投資」と称されるなど、通貨としては不安定な状態にある。このようなビットコインの「不安定さ」は、サトシナカモトが如何様な組織や存在にも依存しないようプログラムしたコアシステムの宿命であり、システムに変更を加えない限りはコントロール不可能だ(そして変更は現実的でない)。ビットコインは、人類史上最も長い期間その価値を保ち続けてきたゴールドをモデルに、プログラム的に埋蔵量の希少性を担保し、分散的な公開元帳「ブロックチェイン」の上に構築されたネットワークである。

 

ビットコインとはそもそも何なのか

このネットワークは人によって認識が大きく異なる。ある人は「ビットコインは金(ゴールド)だ」といい、ある人は「ビットコインは決済ネットワークだ」という。また、ある人は「ビットコイン(暗号通貨)は世界の金融インフラだ」と考えている。

さて、もう一度最初の文章を読んでみよう。

“5年後にビットコインは存在しない。”

ハルシー・マイナー氏はコミュニティから反発を受けることを覚悟の上、何故このような発言を行ったのか。この「ビットコイン」は何を指しているのか。彼は、ビットコインを「触媒」として見ている。

“Apple Payのような決済システムはペイメントを進化させましたが、我々が重要だと感じているのは、銀行やクレジットカード業界が不必要になるような、より簡単かつ平等な革新的な決済技術です。ビットコインはアーリーアダプターの段階を超えて、既に社会に大きな変化を促がす触媒となっています。”

ビットコインは後進国における金融インフラとなりうる可能性があり、マイナー氏はビットコインをより広範的に使われる技術として見ているのだ。すなわち、「ビットコインが消える」というのは直接的にビットコインが使われなくなる、あるいはブロックチェインが失敗するということを指しているのではない。彼はビットコインが金融インフラとして、TCP/IPやEメールのように、それが何であるかを意識すること無く誰もが使用する、普遍化した存在になると考えているのだ。(EメールはSMTPという通信プロトコルを用いた情報伝達システム)

ビットコインには多くのニーズと潜在的可能性があり、ブロックチェインは今まで不可能だったことを可能にするかもしれない革新的な技術だ。MITメディアラボ所長の伊藤穰一氏がポストしたブログにおいて、この点についてわかりやすく説明されていたので、その言葉を引用したいと思う。

“Emailがインターネット黎明期のキラーアプリであったのと同様に、僕は Bitcoin がブロックチェーンにとっての最初のキラーアプリだと考えている。eBay、Amazon および Google に相当するものが発明されつつあるのだ。ブロックチェーンは銀行業、法律そして会計業にとって、メディア、商業および広告業にとってのインターネットに相当する変化をもたらす気がしている。”

ビットコインは将来、ビットコインをビットコインたらしめる一大巨塔でなく、より普遍的なインフラ技術として普及するのではないだろうか。私は、そう感じている。


 

参考: Bitreserve – In Five Years, The Term “Bitcoin” Won’t Exist…And That’s Okay

この記事を書いた人

ざきやま(山崎大輔)
ざきやま(山崎大輔)from Cryptocurrency world
ビットコイン専門記者 BTCN編集長
ブロックチェインの可能性を、知的財産の保護やゲーミングカルチャーへ応用できないかと考えてます。
monacoin:MTn7hiNovBHyN7gjtvD1Hh7W96Zmghp41B
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