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ビットコインのデジタル決済プラットフォームを提供する「Bitnet」は、ハイランドキャピタルパートナーズが率いるシリーズAラウンドを通じ、1450万ドルの資金調達を実施したことを発表した。ハイランドの他に、日本最大級のオンライン通販サービスを提供する楽天も出資に加わった。楽天は出資だけでなく、Bitnetのサービスを自社の決済手段として導入することが決定しているとのことだ。Bitnetへは、ハイランドキャピタルパートナーズよりPeter Bellが取締役として参加するという。

米国・サンフランシスコとイギリス・ベルファストの2箇所にオフィスを置くBitnetは、CEOであるJohn McDonnellと、CTOのStephen Mc Namaraによって2014年1月に創設された比較的新しい企業だ。BitPayやCoinbaseと比べるとやや後発であるが、Bitnetの開発チームは、2010年にVISAに20億ドルで売却された世界最大の決済ゲートウェイ「CyberSource」のメンバーで構成されているため、技術力では一切劣っていないと言える。

BITNET

Bitnetは調達資金をプロダクトの販売、マーケティング、顧客サポートチームの編成、及び欧州アジアに進出し、国際的なプレゼンスを拡大するために運用すると語る。Bitnetの特徴としては、上記したような大規模な決済ゲートウェイの構築に携わった実績あるチームで編成されていることだけでなく、世界中の現地通貨への直接的な交換対応に積極的であることだ。一国の通貨に依存しているだけではクロスオーバー取引のコストを避ける事が出来ない。彼らはそれを理解し、やり遂げる意思を持っている。

Bitnetの共同創設者であり、CEOのJohn McDonnellは、既に多国籍小売企業や旅行代理店がビットコインを受け入れるために必要なシステム統合、開発を行っていると語っており、Bitnetはビットコインを採用する企業が、詐欺やチャージバックなどからリスクゼロで決済を行うことが出来る環境はビットコインでしか不可能だという。

同社の提供するプラットフォームは、開発者フレンドリーなハイパーメディアAPI、SDKの実装はもちろんのこと、更に、会計やERPシステムを充実させており、マーチャントを支援する高度な分析機能を含んでいる。

楽天のビットコイン採用のインパクトは絶大だ

Mt.Gox事件の後、日本におけるビットコインは明確にその地位を落とした。自民党IT戦略特命委員会によるビットコインのガイドラインなども作成されたが、日本の消費者の多くは未だにビットコインを危険なもの、胡散臭いものとして認識している。しかしながら、そういった空気が漂う中でも、bitbank、bitFlyer、coincheckなどビットコインの可能性を信じるスタートアップが日本におけるビットコインの地位を確立させるため、ムーブメントを起こそうとしている。

その中で、遂に日本最大級のネット通販サービス楽天がビットコイン採用に動いた。このことは日本のオンライン通販業界に衝撃を与え、ビットコインの地位は格段に上がることとなるだろう。その理由を下記に示す。

  1. クレジットカードの決済手数料は、収支決算の際に出店オーナーを悩ませるが、ビットコインなら手数料はほぼ掛からない。
  2. クロスボーダー取引による手数料は、海外向け通販への参入障壁となるが、ビットコインなら気にする必要がない。
  3. ビットコインの取引は即座に実行されるため、チャージバック対策をしなくてもいい(楽天の場合チャージバック保険に加入することで補償を受けられる/ビットコイン支払オンリーの場合)。
  4. (1. 2. 3.)を加味すると、ビットコイン決済においてはコストダウンの結果、商品価格を安くすることが可能となり、消費者にもメリットがある。
  5. 楽天の出店店舗数41,817店舗、ユニーク購入者数1,469万人という莫大なユーザー基盤はムーブメントを起こすには充分すぎる。

ビットコイン決済の有用性はこれまで散々主張され続けてきたが、楽天の参入によって爆発的な普及が起こるというシナリオは現実的なように思えてならない。このことは私に、ビットコイン映画「Rise and Rise」の後半でRoger Verがスーパーマーケットにて、中国系アメリカ人オーナーにビットコインの説明をした時の、何かに気付いたようなオーナーの満足そうな顔を思い起こさせた。

まだまだ何が起こるかわからない状態にあるが、このニュースは確実に、ビットコインを前に進める一歩であると確信している。

この記事を書いた人

ざきやま(山崎大輔)
ざきやま(山崎大輔)from Cryptocurrency world
ビットコイン専門記者 BTCN編集長
ブロックチェインの可能性を、知的財産の保護やゲーミングカルチャーへ応用できないかと考えてます。
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