LINEで送る
Pocket

bitcoin-checkout-devices
ビットコイン決済処理サービス最大手のBitPayは、NFC(近距離無線通信技術)を用いたビットコイン決済を「ワンタッチ」で行うことの出来るアプリをリリースした。(対応端末: Android, iOS) このアプリを使用すると、ビットコイン決済を受け入れるマーチャントのPOS端末でNFCによる支払いが可能となり、シームレスなビットコイン決済が実現出来る。

NFCは日本ではSuicaやおサイフケータイなどに使われている技術であり、先月サービスが開始されたApplePayでも使われており、これからのモバイル決済には欠かせないものだ。

従来のビットコイン決済フローはQRコードに頼っており、アプリを起動し、QRコードリーダーを起動し、QRコードを読み取るという、多少の手間を必要としたが、NFCによる支払いが可能となればそれらの手間をすべてスキップし、ストレスを感じることなくビットコイン決済ができるようになる。このアプリは先日行われたMoney20/20でのリリースとともに、デモ動画がアップロードされている:

BitPayの新たなチェックアウトアプリは、NFC決済対応だけでなく、複数端末による入力に対応した、非常に柔軟性に富んだシステムとなっている。決済は150以上の通貨で価格設定をすることが可能であり、過去の支払情報へのアクセスも少ない操作で行うことが出来る。また、オプションとして従業員へのチップも端末から行うことができ、それらのレポート作成も自動で行ってくれるとのことだ。

BitPayは、このアプリが全世界の人口をカバーできるよう、40の言語へとローカライズを進めていると語る。私はマーチャントアカウントを持っていないため内部まで詳しく確認することは出来なかったが、少なくとも日本語化が行われていることも確認出来た。

ビットコイン vs アップルペイ

世界最大級のシェアを誇る米アップルがアップルペイをリリースして以来、ビットコイン決済とアップルペイの比較は常に行われてきた。当サイトでも以前アップルペイを考察した記事を執筆しており、「マーケティング面でアップルペイには敵わず、短期的に見るとビットコイン決済は不利」であると結論づけた。(関連記事:「Apple Payはビットコインの脅威となるか」)

今同じように問いかけられても、私は恐らく同じ回答をするだろう。しかしながら、ビットコイン決済をNFCで行うことが出来るようになったという事実は、アップルペイとの競争力を持つための非常に大きな意義があるということを私は主張したい。

今回BitPayがリリースしたのは、マーチャント向けのNFC決済対応アプリだ。これはつまり、ユーザーが使用するウォレットアプリには選択肢が残されているということになる。アップルペイは、消費者・マーチャントサイド両方のソフトウェア開発をアップル社内のみで行わなければいけない。しかしながら、ビットコインウォレットや決済システムは、ビットコイン産業に参画するすべての人・企業が開発に加わることが可能であり、単純に、マンパワーに差があると言えるだろう。

ビットコインにおいてのネットワーク効果は価格のみならず、研究開発能力にも当然のことながら影響する。その証拠に、ビットコイン決済をNFC対応にするプロジェクトはBitPayが初めてではなく、Sigsafeや、スイスのチューリッヒ大学の学生が主導となり研究を行っているCoinBleskなどもNFC対応に向け取り組んでいる。

アップルはあくまでもひとつの企業だが、ビットコインは企業を超え関わる全ての人々が経営者の、分散型自律組織(Distributed Autonomous Organization : DAO)である。(DAOについては大石哲之氏のブログを参考にされたい)

そう捉えてみると、最終的にビットコインがアップルペイに取って代わる可能性は充分にあるとは思わないだろうか?何年後かはわからないが、想像を超えた速度で発展しているビットコイン業界を見ていると、そう遠くない未来に実現するのではないかと考えてしまう。

この記事を書いた人

ざきやま(山崎大輔)
ざきやま(山崎大輔)from Cryptocurrency world
ビットコイン専門記者 BTCN編集長
ブロックチェインの可能性を、知的財産の保護やゲーミングカルチャーへ応用できないかと考えてます。
monacoin:MTn7hiNovBHyN7gjtvD1Hh7W96Zmghp41B
bitcoin:1NK8S4ep9ZUZ9H9AmTAfvrCVVAKLbpmi36