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以前、本誌でも紹介したbitreserveについて、事業者の立場から、追加の紹介をしたいと思う。

 

11億円の調達

bitreserveは、イギリスに本拠地を構えるクラウドファンディングサイト crowdcube においてファンディングを行っていた が、調達目標の600万£(約11億円)を完了させたようだ。

10.7%のエクイティセールだったので、逆算の時価総額としては100億円以上の評価がついたことになる。この調達方法は、最近台頭しつつあるビットコイン2.0系のIPO手法と異なり、従来の伝統的な手法に則ったものであるが、従来のクラウドファンディング手法で10億円以上の調達を行ったという事実には注目に値するだろう。
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◼︎proof of solvency

bitreserveのコンセプトに︎proof of solvencyがある。

この考え方は、伝統的な金融機関の対極にあるもので、bitreserveは、すべてのアセットの中身をリアルタイムに開示し、顧客に対する弁済能力を示していこう、というもので、blockchainに代表されるビットコインプロトコルにおける透明性を体現しているものであるといえる。

現在、預かり資産総額は約60万ドル、内訳はその70%がビットコインであり、まだ顧客は様子見段階で、積極的に通貨ポートフォリオの組み替えを行っていないようである。
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◼︎簡易的なヘッジ手段

現在、ビットコインの激しいボラテリティや、価格の下落をヘッジするためには、一部で提供されているデリバティブや信用取引を活用するしかないわけだが、bitreserveは、顧客が簡単にUSD、EUR、GBPなどのFIAT CURRENCYやGOLDへのエクスチェンジを実行できる仕組みを提供したことにより、簡易的なヘッジ手段を提供したと言える。

一般的にデリバティブを扱うには、それ相応の金融知識が必要とされるが、bitreserveは、そのような複雑なことを考えさせることなく、容易にポートフォリオの変更できるインターフェースであることが特徴である。

下記は、筆者のポートフォリオであるが、弊社のbitbankwallet から、200円分のBTCを入金して、下記のポートフォリオに組み替えたわけであるが、それに要した時間は、わずか数分であった。
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◼︎仕組み

顧客が、手持ちも通貨ポートフォリオを組み替える瞬間、裏でその取引額に応じて自動的にカバー取引が行われているものと思われる。

これはbitreserveが一種のFX取引代行事業者のように機能していると考えられ、顧客に対する提供バリューは、FX取引の高い敷居を引き下げ、一般顧客でも直感的に、かつ、かんたんなインターフェースを提供していることにある。

顧客は、相対的にどの通貨で保持しておくのが有利か、ということだけを考えれば良く、現在の相場のように、ドルが強いと考えれば、手持ちの通貨カードから、USDカードにトランスファーするだけである。
(下記は、手持ちもBTCをUSDにトランスファーした画面)
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◼︎いかに簡単にするか

ビットコインを取り巻くビジネスは、その基礎的構造理解を含めて、なにかと敷居が高い。筆者はビットコインや、その関連のビジネスを普及させるには、安全性はもとより、いかにわかりやすく、簡単にするか、がキーになると考えており、その意味では、bitreserveのようなアプローチは大変好感が持てる。

インターネットユーザーのほとんどは、TCP/IPの仕組みを知る必要はないのと同様、我々ビットコイン関連事業者も、ユーザーにブロックチェインの構造や暗号技術の詳細を意識させずに利用いただく環境を提供できなければならないと思う。

この記事を書いた人

独眼流
独眼流
さすらいの仮想通貨トレーダー。株式、FX、ヤフオクまで、トレードできるものならなんでも好物。安く買って、高く売るのが好き。