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Blockchain.infoはシリーズAラウンドを通じ、3050万ドルの資金調達がなされたことを発表した。今回の投資を主導したのはLightspeed Venture PartnersとWicklow Capitalの2社だ。一度に行われた調達額では、BitPayの3000万ドルを上回り、ビットコイン関連企業の中では過去最高額となった。
(誤解しないように付け加えると、XapoやBitPayは複数回のラウンドを経ているため、合計額では恐らくBlockchainはトップではない。)

Blockchainは、ビットコインのウォレットと、分散元帳であるブロックチェインのエクスプローラーを提供する企業だ。Blockchainの歴史は2011年、UKに住むエンジニアのBen Reevesがブロックチェインの索引サービスを制作したことから始まった。彼らがまず始めたのは、ユーザーがビットコインを分析し、正しく理解するためのプラットフォームだ。彼らの提供するサービスは、サトシ白書のコンセプトを極めて正しくなぞっているように見える。

スタートアップへの投資は加熱し続けている

去年の冬に$1163の最高値を記録して以来、ビットコインの価格は5月を除き下降し続けていたのにも関わらず、投資の熱量は高まっている。

5月の好転は、いくつかの要因が重なったことで説明がつく。まず、アムステルダムでビットコイン2014が開催されたし、BitPayが3000万ドルの資金調達を行った。米最大手の衛星放送ディッシュ・ネットワークがビットコインによる支払いを採用した。FRBがビットコインに対し好意的な議事録を残した。これらはすべて、5月に起こったことである。

5月以降、思い当たるような「悪いニュース」は思い出せないほどに良いニュースが続いた。価格と良いニュースは反比例するように作用しているように見える。そして、ベンチャーキャピタル投資でも同様に価格との相関はなく、むしろ反比例するように回数を増していっているように見える。

CoinDeskの資料を見ると、2013年12月から2014年5月までの6ヶ月で14,309万ドルなのに対し、6月から現在までの3ヶ月間で10,676万ドルと、投資額はおよそ50%ほど増加している。件数もちょうど1.5倍のペースのため、やはり活発化していると言えるだろう。

何故、彼らは投資を続けるのだろうか。Blockchainの取締役会に加わることになったLightspeedのJeremy Liewがニューヨーク・タイムズへ残したコメントを紐解けば、その答えは見えてくるかもしれない。

Liew氏は次のように語った:
“Over the course of the next 10 years, Bitcoin is going to have a big impact. Where is the central nexus of value creation in this whole industry? It has to be the wallet.”
今後10年の間に、ビットコインは大きな影響力を持つことになるだろう。業界全体の中で価値創造の中核となるのはどこだろうか。それは間違いなく、ウォレットである。

Blockchainが目指すもの

Blockchainのミッションはすなわち、ビットコインをメインストリームに押し上げるため、より広く普及した時の受け皿となる堅牢なプラットフォームを構築することだ。それは間違いなくウォレットだろう。現在Blockchainは230万人分のウォレットを持っているが、今後更に普及が進めばウォレット数が10倍、100倍まで増加することもあり得るだろう。言い換えれば、新規参入者への門口を開き、受け入れる体制を整えることとなる。

Blockchainの社長であるPeter Smithは、発展途上国への開発投資を行うことも示唆している。ビットコインを簡単に転送できるソフトウェアの開発に取り組んでいるようだ。前年12月にビットコインの価格とデータのプロバイダZeroBlockを買収したのは、このソフトウェアの開発のためだろう。

今回のニュースは、古くからのビットコインファンにとって満足のいく内容だったのではないだろうか。Blockchainは、我々ビットコインユーザーにとって最も身近な存在だ。彼らの提供するビットコインのシステムにまつわる様々な情報は、我々にとって必要不可欠なものだ。極論、トップページでリアルタイムに流れるトランザクション履歴を眺めているだけでも心が踊るほどに。

彼らが新規参入者への門口を開いてくれるならこれほど心強いものはない。Blockchainへ出資を行ったMosaic VenturesのRichard Bransonは、Blockchainがこれまで外部資金を必要とせずキープレイヤーとして第一線を張っていたことに感銘を受けたと語っている。彼らはこれからも業界を牽引するリーダーとして奔走することだろう。

(画像出典 via Blockchain.info)

この記事を書いた人

ざきやま(山崎大輔)
ざきやま(山崎大輔)from Cryptocurrency world
ビットコイン専門記者 BTCN編集長
ブロックチェインの可能性を、知的財産の保護やゲーミングカルチャーへ応用できないかと考えてます。
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