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ビットコイン最大の危機とも揶揄されるブロックサイズ論争。Gavin AndresenとMike Hearnがリリースした「BIP101」入りのBitcoin XTクライアントは早々にコミュニティからリジェクトされ、ビットコインコアに正式にブロックサイズ引き上げのプランを組み入れるため、再来週にはカナダ・モントリオールにてスケーラビリティ・ワークショップを開催するに至った。

先日、9月1日にはBlockstreamの開発者であるGreg Maxwellをはじめとする32名の開発者(AndresenおよびHearnは含まれていない)らが共同署名を行いワークショップへの参加を呼びかけるなど、ブロックサイズ論争はいよいよクライマックスに達しようとしている。

現在コミュニティにおいて最も支持されているプランは、Jeff Garzikが提唱する「BIP100」だ。BIP101が8MBにブロックサイズを拡張し、8GBに達するまで2年毎に倍増させる計画なのに対し、BIP100はブロックサイズを動的に変更させる実装を計画している。

BIP100とは:

  • 開始は現在のブロックサイズ
  • 上限は32MB
  • ブロックサイズはマイナーの投票によって決められる(scriptSigに”BV8000000”のような値を含めることで投票を行う)
  • 投票結果の上位・下位20%を切り落とし、20パーセンタイル(Jeff曰く、”most common floor”)の値を採用する(!?)
  • 一度の変更は2倍、あるいは2分の1を超えない
  • ブロックサイズの変更は12,000ブロック(およそ2.7ヶ月)毎に行われる

BIP100はBIP101へのアンチテーゼとして非常によく機能しているが、提案の域を超えていないというのが実情だ。3ヶ月毎に倍増する可能性を残したBIP100は、ほんの15ヶ月で32MBのブロックサイズに到達させてしまうことが可能だからだ。また、投票のような新たな試みが正常に機能する保証もなく、これに関しては時間を掛けてテストしなければならないだろう。

ブロックサイズとネットワーク負荷に焦点を当てたBitFury論文

BIP100に賛同する企業のひとつであるBitFuryは、アムステルダムとサンフランシスコにオフィスを構え、アイスランドに20MWのマイニングファームを置く大手マイニングファームだ。同社はトランザクション数やビットコインのネットワーク負荷をブロックサイズの観点から詳細に分析したレポートを最近公開している。

レポートによれば、現在のブロックサイズ1MBで許容可能なトランザクションの最大値は3.5tx/secで、bitcoin.itに記載されている7tx/secは誤りだという。さらにビットコインネットワークのトランザクション数が上限(3.5tx/sec = 2,100tx/10min)に達した場合、1トランザクションあたりの処理時間の中央値は129.1分になると分析した。

ビットコインのネットワークにおけるトランザクション数はすなわちネットワークの帯域と捉えられ、同社はブロックサイズの70%が満たされた状態が実質的な限界と考えているようだ。

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同社は「ブロックサイズの引き上げは必須である」とし、さらにハードウェア要求が急激に増すことから「今すぐ8MBに引き上げた場合、多くのフルノードの離脱を引き起こすだろう」と結論づけた。

ライトニングネットワークの簡易実装「Thunder Network」

そういった中で、ライトニングネットワークの最初のプロダクトともいうべきアプリケーションがリリースされた。ライトニングネットワークをクライアント・サーバーモデルで簡易実装したThunder Networkだ。Mats Jerraschによって公開されたこのアプリケーションは、Javaで書かれたSPVウォレット「Thunder Wallet」として実際に動かすことができる。

Jerraschによれば、ライトニングネットワークの実現には今後数年の期間が必要なため、まずは使えるアプリケーションを実装する必要があったとのこと。今後の予定としてJerraschは、よりライトニングネットワークに近づけるべくさまざまな機能を実装していくと述べ、実用化にはもうしばらく掛かることを付け加えた。


Bitcoin Magazine – An Open Letter to the Bitcoin Community from the Developers
BitFury – Blocksize Increase
Thunder Network – http://thunder.network/

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この記事を書いた人

ざきやま(山崎大輔)
ざきやま(山崎大輔)from Cryptocurrency world
ビットコイン専門記者 BTCN編集長
ブロックチェインの可能性を、知的財産の保護やゲーミングカルチャーへ応用できないかと考えてます。
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