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あの人はどんな手法で、どのように仮想通貨投資を行っているのか―――。

ビットコインをはじめとする仮想通貨への投資が密かに注目を集めているが、その手法や銘柄選別の極意はあまり知られていない。本シリーズでは、1000を超えて存在する玉石混交の仮想通貨を選別し、投資を行うクリプト投資の先駆者達にインタビューを行なっていく。

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守田狐(MiningFOX @moritakitsune)
2014年9月頃からビットコイン投資を開始。メディアの盛り上がりから「自分の知らないことが起こっている」と感じ、ビットコインについて調査をはじめ、現在に至る。現在は自身の投資を紹介する『Bitcoin投資研究所』を運営。また自身の独自トークンXFOXを発行し、保有者にのみ公開するメンバーブログも運営、その他、仮想通貨業界を支援するプロジェクトも行う。(twitter/Bitcoin投資研究所

ビットコインとの出会い

守田狐 氏(以下略) – 私が活動しているブログ『Bitcoin投資研究所』の名前からも想像できるように、始めから投資の観点でビットコインに興味を持ちました。今でも覚えていますが、初めて体に電流が走ったのは『買ったことすら忘れてたBitcoinで億万長者になったオスロの男』というGIZMODEの記事(2013年10月)を読んだときです。私が今こうしているのも、すべてはこの記事がきっかけだったといえます。それほどに、当時は衝撃を受けました。

それまでも、GIGAZINEなどを通じてビットコインのことは知っていたつもりでしたが、「セカンドライフのL$のような、ギーク御用達のマネーなんだろうな」という印象でした。それが、この記事を読んで「何か自分の知らないもの凄いことが起きてるぞ」と認識を改め、ビットコインについて本腰をいれて調べるようになりました。

ビットコインの潜在力に気がついた

ビットコインについて調べていくにつれ、これはクレカ、電子マネーを含め、マネーや金融の仕組みをすべて塗り替えてしまう潜在力があるぞ、と感じるに至りました。インターネットが情報やコミュニケーションに変革を興したように、ビットコインはインターネット上のマネーに変革を起こす、「マネーのインターネット」。これが、私の最初の理解でした。

私自身、過去に病気になった海外の友人にお見舞い金を送ろうとして、かなり苦労した経験もあったことから、個人がグローバルに、ボーダーレスで送金ができるビットコインのインパクトは計り知れないと実感した覚えがあります。今でも、通貨としての暗号通貨の機能が最も潜在力のあるポイントだと信じています。

仮想通貨以前の投資経験

15年ほど前から、株式投資を行なっています。当初は低位株の初期の上昇を捉える、なんてことを手書きのグラフを作って真剣に取り組んでいました。しかし、結果的にはあまり実を結ばず、かなり大きな損失を出しました。いまだに、その一部を持っています。

現在は大部分を投資信託、ETFなどで新興国株式、海外株式、国内株式と分散させ、ほとんど放置しています。クリプト資産(仮想通貨資産)を除くと、低位株で出した初期の損失がようやく消えたところですね。まだクリプト資産よりは投資信託・ETFの割合が大きいですが、毎月の積立て以外では新規資金の投入はしていません。今は余剰資金があれば、ビットコインの購入に使っています。

仮想通貨の投資手法

基本的には、ビットコインのHODL(※)です。その他に、クラウドマイニング、アルトコイン投資、レンディングなども行なっています。

ビットコインについては、2014年9月から購入を開始し、2015年に200ドルまで下落した際、300ドルまでのレンジでかなり購入しています。クラウドマイニングに関しては、ブログでも実践結果を公開していますが、過去にいろいろと詐欺にやられたりしているのであまり儲かってはいません。

ただ、暗号通貨(仮想通貨)の世界に関わる者として、やはりマイニングに携わりたいという思いもあるため、クラウドマイニング投資の継続はしています。マイニング報酬が毎日ウォレットに入金されるという体験は、やはり関わっている実感がありますよね。

アルトコイン投資に関しては、これから割合を増やしていくつもりです。価値のないアルトコインも多いですが、ビットコインがより普及してくると、有望なアルトコインに資金が集まってくるのではないかと考えています。現在の割合としては7:3と、現時点はビットコインがかなりの比率を占めています。

レンディングに関しては、マージントレードを提供している取引所で少量ですがビットコインの貸出しを行なっています。

※HODL:2013年12月、「I AM HODLING」というタイトルで立てられたBitcointalkのスレッドが語源。HOLDのタイポ。「HODLとは、ビットコインの価格がずっと下落を続けようとも、手放さずにずっとHOLDし続ける尊い行為を意味しています。」(Bitcoin投資研究所より引用)

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source: gvn via github

アルトコインの投資先

私のメンバーブログでは、アルトコインの全ポートフォリオとそれぞれの時価評価額を随時公開しています。

現在保有しているアルトコインは18種類で、それぞれ1〜3BTCを上限に投資を行なっています。注目している分野(カテゴリ)を分けて、それぞれ複数の暗号通貨(仮想通貨)に分散投資する手法を採用しています。

カレンシー:BTC、LTC、DASH
匿名カレンシー:XMR、XVC、ZEC
トークン・アセットのプラットフォーム:NXT、XEM、OMNI、BTS
スマートコントラクト:ETH、ETC、LSK、FCT
Blockchain-as-a-Service:ARDR、STRAT
スモールキャップのアルトコイン:DMD、OK、XMY

買ってから3倍から5倍以上に価格が上がれば、投資した分だけ売って、投資簿価をゼロにして残りは持ったままにしています。今持っている中では、XEM、XMR、ETHは、投資簿価はほとんどゼロになっています。売った分でまた違うアルトコインを購入します。現時点で投資額より下がって損になっているのは、LTC、BTS、LSK、FCT、XVC、XMYです。全体ではプラスですね。

仮想通貨プラットフォームの評価軸

私は、初期の頃から以下の評価軸で投資を行なっています。

  • 目的と設計
    他のアルトコインにない革新性、ユニーク性、ユースケースがあるか
  • 開発者のコミットメント
    開発者が長期で関わっているか、開発が継続しているか
  • フェアなローンチ
    開発者や投資家に優先発行がないか、プレマインがないか
  • 活発なコミュニティとコミュニケーション
    コミュニティ層の厚さ、開発者のコミュニティへの参加・発信の活発さ

ICOに関しては、上記の評価軸に照らし合わせると先行きが不透明なことも多いため最近はあまり参加していません。

上述した条件を満たしていれば、投資価値のピークはまだまだ何年も先のことだと考えて投資をしています。なので、基本的にはHODL!バイ・アンド・ホールドです(笑) アルトコインに関しては、ビットコインに比べても取引量が少なく、保有者も少ないため価格は不安定で、急激に変動します。なので、有望なアルトコインであっても大きく集中投資はせず、分散投資をするようにしています。

ビットコインとアルトコインを合わせると、クリプト資産全体では大体2倍くらいにはなっているかなという感じです。正確には計算していません。最悪の場合を考えて、まったく価値がなくなっても仕方がないという意識を持って投資を行なっています。

今、最も注目のアルトコイン

ビットコインの普及次第ではありますが、ビットコインが価値の保存、交換の媒体として機能することで世界中の富裕層が注目をし始めると、匿名性に特化したアルトコインが有望になってくるのではと考えています。

過去、富裕層がこぞってタックスヘイブンに資金を移動したように、匿名性に特化したアルトコインは富の保管先として有望視されると思います。したがって、XMR(Monero)、ZEC(Zcash)に注目しています。

失敗談について

お恥ずかしながら、クラウドマイニングで今まで起こった大型詐欺には殆どやられたと思います。LTCgear、GAWMiners、Bitcoin Cloud Services、Cloudminr.io、Scrypt.cc、思いつく限りでもこれだけあります。

全体では、おそらく10BTCほどやられてます。唯一の救いは、ビットコインをはじめた頃だったので、一度に多額のビットコインを投資しなかったことでしょうか。この経験から、ビットコイン、アルトコインの分散投資が必要だと考えるようになりました。

ブログでもクラウドマイニングを紹介したりもしていたので、読者の方々にも迷惑をかけて申し訳なかったと感じています。ただ、どれだけやられてもクラウドマイニングは私の原点なので、目新しいモノが出るとついつい投資してしまいますね。

新規の仮想通貨投資家に、何かアドバイスがあればお願いします

現時点では、ビットコインを含め暗号通貨(仮想通貨)投資は「資産を増やすぞ!」と意気込んでやるというよりも、楽しみながら、「資産が増えたらいいな」という気持ちでやるのがいいなと思う気持ちが強くなってきています。

私自身はプログラムも書けないので、プロジェクトにコミットしたりすることはできません。なので、先端のサービスが出たら、いち早くユーザーとして使ってみるという楽しみ方が殆どです。ですが、ビットコインをはじめとするクリプトカレンシーの世界は、世界中の最先端のサービスを、一個人が簡単な手続きで、すぐに使うことができるのが魅力です。ここで必要になるのは、ほんの少しの英語力と、わからないことを調べる力だけです。

例えば、ファイナンスの面ではオプションや先物、スワップデリバティブなどをクリプトカレンシーを使って非常に少額から始めることもできます。国内にもいくつか取引所がありますし、数十円のごく少額から前述したようなデリバティブを体験するなら、BitMEXやCoinutのようなボーダーレスの取引所もあります。

ファイナンスを学ぶ人にとっては、どんな本を読むよりも実際に取引を行うことで得られる気づきや学びは多いはず。こんなことは、私自身の今までの経験ではありませんでした。こうした学びが多いのも、私がクリプトカレンシーに興奮する理由のひとつですね。

<聞き手/編集:山崎大輔(BTCN)>

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この記事を書いた人

ざきやま(山崎大輔)
ざきやま(山崎大輔)from Cryptocurrency world
ビットコイン専門記者 BTCN編集長
ブロックチェインの可能性を、知的財産の保護やゲーミングカルチャーへ応用できないかと考えてます。
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