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ケンブリッジ大学の研究者であるグレッグ・アーヴィング氏と、外科医のジョン・ホールデン氏は、新薬の開発における臨床試験データの修正を防止するため、ブロックチェーン技術を用いたシステムを考案している。研究プロトコルをハッシュ化し、ビットコイン・ウォレットの技術を用いてブロックチェーンに記録・バージョン管理する仕組みだ。

アーヴィング氏によれば、科学研究の信頼性は、データの捏造や改ざんによって毀損されているとのこと。被験薬の膨大な臨床試験データの中から都合の良い結果だけを選別し、作成されたパブリケーション(学術論文)は完全性に欠けている。こうした問題は科学研究の不信に繋がるだけでなく、思わぬ副作用を招く新薬を誤って承認し、重大な健康被害をもたらす可能性がある。現在、新薬の承認機構はこのような「人為的エラー」を防ぐために厳重な科学評価を行なっているが、それでも問題が発生するとアーヴィング氏は指摘する。

「ヘルシンキ宣言(臨床試験における倫理基盤をいう)においては、すべての臨床試験において、研究計画をパブリック・データベースに登録しなければならないと定められている。しかし、多数の研究プロトコルにおいて、事前計画と報告の間に差異が生じるなどの問題が続いている。」

本システムにおいては、まず、ドキュメントのSHA256ダイジェストをビットコインの秘密鍵に変換し、公開鍵とアドレスを生成。次に、生成済のアドレスにビットコインを送信することで、ドキュメントがその時点で「存在」していたことが、ブロックチェーンに記録される。臨床プロトコルに変更があったことを検出したい場合、ドキュメントを再度ハッシュに掛けてビットコインのアドレスを生成後、blockchain.infoなどのブロックエクスプローラを通じてアドレスを検索することで、ドキュメントが存在し、認証されているかを検証することが可能となる。

「医療研究における信頼は、データの差し替え、浚渫、選別を含む違法行為によって酷く毀損されています」F1000グループのマネージングディレクターを務めるレベッカ・ローレンス氏は語った。「ブロックチェーンを用いた本メソッドは、これらの問題にとってタイムリーかつ有望なソリューションです。我々は、迅速かつ透明性をもってこれを広めるつもりです。問題に対して、間違いなく、大きな議論の波を呼ぶことになるでしょう。」


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この記事を書いた人

ざきやま(山崎大輔)
ざきやま(山崎大輔)from Cryptocurrency world
ビットコイン専門記者 BTCN編集長
ブロックチェインの可能性を、知的財産の保護やゲーミングカルチャーへ応用できないかと考えてます。
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