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ニューヨーク金融サービス局(NYDFS)局長のベンジャミン・ロースキー氏は、ビットコイン事業のライセンス化を図る「BitLicense(ビットライセンス)」制度へと送られた3,746件の提言書を公開した

CoinbaseやBitPayなど、主要なビットコイン関連企業がビットライセンスへと意見を述べていたことは10月21日のコメント期間終了の時点で明らかとなっていたが、提言書を提出していた企業の中にアマゾン、ウォルマート、ウエスタンユニオンなどの大企業からの意見も含まれていたことは特筆すべき点であろう。

ビットコイン関連企業や個人が懸念する点としては、ビットライセンスの規制により引き起こされる活動範囲の制限や、資金移動手段としての自由が制限されてしまうなど、ビットコインのイノベーションを阻害する恐れのある規制の緩和を求める声が多く見られたのが印象的だった。

一方で、アマゾンやウォルマートは、ビットライセンスを別の観点から懸念しているようだ。アマゾンとウォルマートによると、ビットライセンスの規制はビットコイン関連事業だけでなく、企業が発行するデジタルマネーへも規制が波及する恐れがあるという。

このままではギフトカードも規制対象になりかねない

アマゾンは、現行のビットライセンスの枠組みにおける「仮想通貨」の定義が曖昧であり、ビットコインなどのオープンな環境で使われる「暗号通貨」と、アマゾンなど閉じた環境で使われる「ゲーム内通貨」、「不換通貨建てのプリペイドマネー」、「補充可能なプリペイドマネー」をそれぞれ明確に定義し、ビットライセンスで規制対象となる「仮想通貨」から明確に除外可能な文言を記すことを提言した。

ウォルマートもまた、関係会社を介し、ビットライセンスがギフトカードへと影響を与える可能性について懸念を表明した。

“提案された規制案が、ギフトカードにまで影響が及ぶように解釈出来る余地があることをウォルマートは懸念している。[…]つまり、NY引き渡し資産法103条(NY abandoned property law)で定義されている商品券は、バーチャルな仮想通貨として考慮されていない。成功報酬か、リワードとすれば、このプログラムは完璧なものとなるだろう。”

ウエスタンユニオンの提案

一方で、ウエスタンユニオンは15ページにも渡る興味深いコメントを行っている。

提言書によると、ビットライセンスの最終決定においては、非金融活動あるいは資金移動業者がビットライセンス取得者と提携し業務を行う場合、仮想通貨ビジネス活動(VCBA)の範囲にないことを明示すること、そして、送金のために仮想通貨決済を受け付ける場合も、資金移動業者の場合はNYDFSによるビットライセンス承認要件を免除することを明示するよう提案した。

更に、ウエスタンユニオンはWUキオスクを除き、資金洗浄を防止するため、すべての仮想通貨ATMやキオスク端末の設置においてライセンスを要求すべきであることをNYDFSへと示唆した。

ウエスタンユニオンのこれらの提案は、仮想通貨を用いた事業に関心があるように見え、しかしながら規制の影響が自身へと及ばないよう誘導するあからさまなものだ。この提案が通るとは思えないが、裏を返せば、先日のマスターカードからの言及など、いよいよビットコインは国際的なブランドが無視できない程に成長しつつあるということだろう。

NYDFSは送られた提言書を公開したが、改善案は未だ提示していない。今後も注意深く見守る必要がありそうだ。

この記事を書いた人

ざきやま(山崎大輔)
ざきやま(山崎大輔)from Cryptocurrency world
ビットコイン専門記者 BTCN編集長
ブロックチェインの可能性を、知的財産の保護やゲーミングカルチャーへ応用できないかと考えてます。
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