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近年、インターネット通販やモバイル決済、クレジットカード決済など、現金を使わないデジタル決済化への対応が急速に進んでいる。

経産省による2014年8月の調査では、日本国内のEC市場規模は2020年までに20兆円規模にまで上るとの予測がされており、EC化率では2008年の1.79%から4倍弱の6.5%にまで広がりを見せるとされている。全世界では、EC市場規模は昨年から20%増の150兆円となっており、2020年までに300兆円を超えるとも言われている。

また、iPhone 6の発売と同時に発表され、10月に米国でサービスが開始されたApple Payは、同時に22万店舗へとデジタル決済の導入を果たし、モバイル決済の大幅な普及を果たした。国内の鉄道会社が発行するSuicaやPasmo、IcocaなどもNFC(近距離無線通信)技術を用いたデジタル決済ソリューションであり、その利便性から、改札のみならずコンビニをはじめとする様々な店舗で採用されている。

これらの動向から、特に北米圏における大幅なデジタル決済採用へのトレンドを調査するため、コンピュータ関連最大手ヒューレット・パッカード社(HP)の支援を受け、Ponemon社によって「革新的な電子決済におけるセキュリティとコンプライアンス動向」についての調査が行われた。

特筆すべきは、この調査では明確にビットコインを意識した質問が設けられており、79%もの企業が好意的な姿勢を示していたということだ。
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デジタル決済の最大障壁はセキュリティ・プライバシーリスク

セキュリティやプライバシーへの懸念はやはり大きい。調査によると、認証リスク及び電子決済システムの導入による不安定性が、企業のセキュリティとシステムの整合性を危うくすると考えられているようだ。

回答者の大半は、規制が行われていない仮想通貨への新たな基準を設けることが、セキュリティと整合性を確保するために必要だと考えている。60%がビットコインを始めとする仮想通貨は、革新的な決済事業戦略に重要であると答える一方で、59%の人々はセキュリティとシステムの整合性の確保が十分でないと考えている。

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新たな決済モデルはビットコインのBitPayなど、躍進を遂げているが、支払いプロセスにおける消費者及び事業者の保護は、最大限に求められている基本事項だ。調査によると、ワンタイムパスによる認証が最も人気かつ重要視されており、次いでデバイス連携による個人証明・認証システムが重要とされている。

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NFCとHCEによる戦略が重要視

新たなデジタル決済システムを構築する上で、近距離無線通信(NFC)やホストカードエミュレーション(HCE)を重要視し、開発投資が必要だという声が大きい。NFC及びHCEそれぞれの回答者のうち55%、57%は、新たなデジタル決済システムのセキュリティを向上させると回答した。また、それぞれ71%、68%の回答者は、組織のセキュリティ戦略に欠かせない、あるいは非常に重要だと回答している。

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今後ビットコインへの対応は

上記したセキュリティリスクにもかかわらず、ビットコインなど革新的な決済システムへの興味は大きいようだ。調査によると、仮想通貨は将来的に紙幣市場を追い抜くと予想されている。図が示す通り、回答者の46%は5年以内に仮想通貨による決済システムが紙幣決済市場を追い抜く考えている。更に、34%は既に仮想通貨による決済システムを1年以内に導入すると回答した。

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もちろん仮想通貨の範疇にはTポイントやウェブマネーなど、企業が発行するトークンなども含まれているため、ビットコインのみを指し示しているわけではない。しかしながら、米国でのビットコインの認知度や、質問にビットコインの単語が含まれていることも加味すると、多くの企業がビットコインを視野に入れていることは明らかだろう。

今後の決済ビジネスにビットコインは欠かせないと再認識させられる有意なレポートだった。

原文で読みたい方は こちら からダウンロード可能だ。

この記事を書いた人

ざきやま(山崎大輔)
ざきやま(山崎大輔)from Cryptocurrency world
ビットコイン専門記者 BTCN編集長
ブロックチェインの可能性を、知的財産の保護やゲーミングカルチャーへ応用できないかと考えてます。
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