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Use your head, cut off theirs

第1回では、人の行く裏に道あり花の山と題して、多くの人の常識に反して、仮想通貨を長期投資の対象として考えようということを説明してきました。

前回: 仮想通貨は長期投資でいこう! 第1回 人の行く裏に道あり花の山

いきなり出鼻をくじくようですが、最近思うのは仮想通貨への投資はあまりにムキになったり、真剣になりすぎてはいけないと思います。本当のところは5年、10年先に仮想通貨全体が本当に世界中の人達から受け入れられ発展していくかどうか、まだ誰も全くわからないのです。各国の法制度や規制がどうなっていくのか、セキュリティ上の穴が本当に無いのか、スケーラビリティの問題はどうなるのか。そうした問題にはまだ答えがありません。ですから、ある日突然、仮想通貨全体が全く価値の無いものになってしまう可能性もゼロではありません。ですので、今ある可能性と広がる夢にワクワクして、楽しみながら投資する。そんな姿勢が必要じゃないかなと思っています。

さて、今回は価値ある仮想通貨、生き残る仮想通貨の条件とは何かということを真剣に考えていきたいと思います。

ビットコインが最初に生成されたのは2009年です。その後2011年には、リップル、ライトコインといった仮想通貨が発行されました。その後ピアコイン、フェザーコインといった仮想通貨が2013年に発行されると、その後は、ビットコイン相場の上昇もあり、年後半から数え切れない種類の仮想通貨が発行されました。この時期を仮想通貨のカンブリア大爆発期と呼ぶ人もいます。

現在までに1,000種類以上の仮想通貨が発行されたと言われています。しかし、その多くは全く価値の無い屑コインと化してしまい、現時点で時価総額が10,000ドル以上の価値を持つ仮想通貨は230種類程度しかありません。仮想通貨の時価情報を提供しているCoinMarketCapによれば、今までにサイトに登録した仮想通貨のうち約40%は取引所のリスティングから外れるなどで、アクティブでない通貨になっているそうです。

仮想通貨に長期投資をするために大切なことは、投資対象のファンダメンタルズを知ることです。短期のトレードであればその瞬間に取引ボリュームがあって、価格が上昇トレンドにあるものを選んでエントリーします。これらの情報は、取引所のダッシュボードからも得ることができますし、対象の仮想通貨の特徴、目的、計画といったものをあえて知る必要はないのです。

しかし、数ヶ月以上、または年単位での長期投資をするのであれば、投資対象の仮想通貨が将来生き残り発展していく可能性があるものを選択する必要があります。仮想通貨が生き残るための条件とはどんなことなのでしょうか。

もともと、仮想通貨は実物資産ではなく、ネットワーク上でデジタルで証明された台帳上の記号の羅列でしかありません。これを使う人の信用と、多くの人が使うことによる需給の発生によって価値が生まれるのですが、この価値が失われず、増加し、維持されていくためには、次のような条件が必要だと考えています。

生き残る仮想通貨の条件

 

1.目的と設計

ビットコインを始めとする多くの仮想通貨はオープンソースのコードでプログラミングされていますので、知識のある人であれば、これらのソースコードをコピーすることで、新たな仮想通貨を発行できてしまいます。実際単純なクローンとして発行された仮想通貨も多くあります。しかし、このように明快な目的や設計の無い仮想通貨はいずれは価値の無いものになるでしょう。いわゆるビットコイン1.0と呼ばれる、決済通貨としての機能に重点を置いた仮想通貨の中にはこのような特徴のない、ビットコインやライトコイン、ドージコインなどの先行者との差別化ができていない仮想通貨があり、いずれは淘汰されるだろうと思います。

2.開発者のコミットメント

優秀な開発者が参画し続けていることと、開発者のコミットメントは仮想通貨の価値にとって必須の条件です。これは何もビットコイン2.0のプロジェクトのように、ビットコインには無い、ブロックチェーンを応用した機能の実装のことばかりを言っているわけではありません。ウォレットは頻繁に更新されているか、バグの修正はされているか、またプロジェクトのスケジュールは守られているか、そうした開発者のコミットメントが仮想通貨の信用につながっていきます。人間と一緒ですね。約束を守らない人は信用が無くなる。そういうことです。

3.フェアなローンチ

発行に関わる開発者などの人達が報酬を得られるように、実際に公開される前にプレマイニングが行われる場合や、一定の割合を最初から発行に関わる人に分配する場合があります。また正式に公開する前に、クローズドで出資者など特定の投資家に配分したり、安い価格で発行するケースもありますが、概してこういったアンフェアなローンチ(発行)は、コミュニティから嫌われ、こうした仮想通貨には人気がありません。基本的に仮想通貨に強い関心を持ち、コミュニティの中核をなしていく人達は、オープンソースの思想を好む人達であり、コミュニティを構築していくためには、フェアで、オープンなローンチが最低条件となります。

4.活発なコミュニティ

強力で活発なコミュニティは、その仮想通貨を市場に浸透させていくために欠かせない要素です。どんなに優秀な開発者が集まって、技術的に優れた仮想通貨を発行しても、これを支えるコミュニティがなければ、多くの人が興味を持って、需給が生まれるようにはなりません。コミュニティは、その仮想通貨を普及させるための、付随するサービスを生み出していきます。単純なものでは、Fauchetであったり、Diceゲームであったり、Tipサービスであったりと、その仮想通貨をマイニング以外で実際に動かしはじめます。また技術的な専門性を持たないコミュニティの参加者も、ウェブページの多言語化や、取引所にリストアップされるようVotingを行ったり、ソーシャルメディアを通じてPR活動を行うなど、その仮想通貨に興味を持つ人を増やすことに貢献できます。さらにPayment Processorなどのサービスや、ゲームでの使用などの商業的なアダプションが進んで事業化されだすと、さらにその仮想通貨は広がっていきます。例えば、技術的にはそれほど特筆するものが無くても、このコミュニティの力が大きく成功した仮想通貨の例としてよく出てくるのが、ドージコインなどですね。

5.コミュニケーション

これは、強力なコミュニティにもつながる点ですが、開発者の顔が見えるというのは、大切なことだと思います。BCT(Bitcoin Talk)などのフォーラムで直接開発者とコミュニティやユーザーがやりとりをしているか、ソーシャルメディアやウェブページを使って、開発者は情報発信をしているか、インタビューなどを受けてメディアに取り上げられているか。国が価値を保証する法定通貨と違って、仮想通貨の価値は、人々の信用によってできあがっているのです。どういう人が価値ある人と言えるだろうかということを、よく考えてみると、仮想通貨の価値に通じるものがあって面白いかもしれません。例えば、どんなに高い能力と技術で、人を感動させる素晴らしい絵を描くアーティストであっても、誰ともコミュニケーションをとらずに、個展を開いたり、展覧会にも出品もしなければ、そのアーティストと作品は生存中は何も評価されず、価値は無いのも同然ということです。

 

ここまで、生き残る仮想通貨の条件を考えてきましたが、投資家として仮想通貨に投資していくためには、何百種類とある仮想通貨の中から、どうやって投資する価値のある仮想通貨を見つけだすかが本当の問題です。

次回は、いよいよ投資対象の仮想通貨を選択するための、アプローチ方法について、筆者自身が行っているフィルタリング・スクリーニングの方法を紹介します。

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この記事を書いた人

守田 狐Bitcoin投資研究所
自称ビットコイン投資家。クラウドマイニング、アルトコイン投資など、暗号通貨時代を先取りし、ビットコインを投資・資産形成の視点から研究。実際に投資運用して、ブログ「Bitcoin投資研究所」を運営しています。
ビットコインの今後の発展には、みんなの ”愛” が必要だと思っています!