LINEで送る
Pocket

omegaone
一般メディアでもビットコイン等の仮想通貨が取り上げられるようになった。それに伴い一般投資家の増加が予想されるが、参入を計画しているのは機関投資家も同様だ。その一方でKYC(Know Your Customer)やAML(Anti-Money Laundering)等の規制により機関投資家が仮想通貨をアセットクラスとしてポートフォリオに組み込むのは一般投資家に比べてハードルが高い。また仮想通貨市場は為替市場や株式市場に比べると時価総額が低く、大口の売買を吸収できるほどの流動性がない。流動性の低さは、結果として売買コストの増加として投資家が負うことになる。Omega ONEは、これらKYC/AML、流動性などの問題に対するソリューションを提供するプロジェクトのICOを計画している。

Omega ONEのホワイトペーパーに提起されているのは、仮想通貨が抱える流動性、安全性、透明性の問題だ。本記事では、Omega ONEが特に重点を置いている流動性に対する解決策を、ホワイトペーパーから情報を引用しつつ紹介する。

通貨やトークンを売買する際に、USD/EURペアであれば100万ドル分を売買したとしても、その注文による価格の変動はせいぜい0.01%だが、ETH/BTCペアの場合1%~10%も変動する。このせいで投資家は隠れた費用を負担しなければならない。

Omega ONEは、独自のアルゴリズムを用いた非中央集権的な売買プラットフォームを構築することでこの問題を解決しようとしている。
430C0DBC-46DE-49BA-8459-B58F2D0DE5F0

ホワイトペーパーには、Omega ONEプラットフォームを用いた売買の手順が以下の通り記載されている。

  1. ペア、サイズ、売買、時間、価格等を指定して、ユーザーのOmega Wallet内にある資金の範囲内でペアレント・オーダーを作成する
  2. Omega Private Exchange内で各ユーザーのペアレント・オーダーを相殺し、差分を「ネット・オーダー」として出力
  3. トレーディングエンジンの流動性評価に基づき、「ネット・オーダー」を「チャイルド・オーダー」に細分化する(上の図だと1000BTC1回の取引が、1BTC1000回の取引に分割されている)
  4. 「チャイルド・オーダー」は更に「ストリート・オーダー」に分割され、各取引所で分量と取引時間を分散させた上でオーダーされる(このオーダーは、リミットオーダー、マーケットオーダーが可能)

要約すれば、Omega ONEのシステム内で相殺できなかった分のオーダーを、その時の流動性評価に基いて分割し、さらに各取引所に分散して売買を行うことによって、価格に対する影響を最小限に抑えようというものだ。

顧客の資産はOmega Wallet内に保管され、指定したペアでの売買が完了し、購入したトークンがウォレットに届くまでブロックチェーン上に保管されたままになる。ユーザーのトークンを取引所に送る必要がないため、カウンターパーティーリスクを減らすことができる。しかしこの方法で顧客のオーダーを受けて、代わりに取引所で売買を行うには、Omega ONE自身が各取引所に十分な資産を保有していなければならない。

Omega ONEのICOで調達した資金は、顧客のオーダーを吸収するための巨大なバランスシートを作成するために使用される。Omega Token(OMT)はERC20に準拠しており、プラットフォームへのアクセス権や取引手数料として使用される予定だ。

ユーザーがプライベートキーを保持できるOmega Walletに資産を保管したまま、Omega ONEのプラットフォームを経由し、各取引所で売買ができるのであれば、流動性と安全性を重視する投資家にとって一定の魅力があると言える。しかしOmega ONEは一部で分散型取引所の性質を持っているとはいえ、中央集権的な取引所を用いる以上、従来と同じカウンターパーティーリスクが存在することに変わりはない。そのリスクを負うのが、ユーザーではなくOmega ONEとOMTトークンホルダーなのであれば、そのリスクに見合ったプラットフォーム利用料やトークンホルダーに対する報酬の設定が必要だ。

ETFやオプション取引を通じた従来の金融業界からの資金流入の期待は大きい。膨大な資金の流入によって流動性が確保され、価格の安定と円滑な売買が実現する可能性が高まるからだ。しかし膨大な資金を吸収するだけの市場やインフラが、整備されているとは言い難い。今後も流動性や安全性に対する様々な解決策が提案・実行され、仮想通貨のインフラが整備されていくことが期待される。

  • ビットコインニュースを毎日お届け!

    BTCNの最新ニュースを毎日お昼ごろお届けします!

  • BTCN公式アカウントをフォロー

    follow us in feedly
シェアする