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ビットコインは、「スケーラビリティ論争」の尾を未だに引きずっている。

ビットコインが失敗したと主張するのは、かつてグーグル本社のディベロッパーとして従事し、その後フルタイムのビットコインコア開発者に転身したイギリス人の開発者、マイク・ハーン氏だ。同氏はギャビン・アンドレセン氏と共に昨年8月にビットコインコアのフォーク「Bitcoin XT」をリリースした後、R3Cevのメガバン・コンソーシアムの一員としてブロックチェーンの開発に取り組んでいる。

ハーン氏がブログポストした主張によれば、ビットコインの失敗はコミュニティに起因するものだという。開発者、マイナー、行き過ぎたモデレーションが、「決して潰えないというビットコインの分散性を毀損している」と話す。これまでの貨幣とは異なり、ビットコインは通貨システムの運用に中央管理機関を必要としない。

同氏はこれまでに、「ビットコインはあくまでも実験であり、失敗を恐れず、失ってもいい投資を行うように」と繰り返し話しており、利用者の利便性を高めるためには何でもするべきというスタンスで開発に取り組んできた。そうした思想のため、コア開発者の保守的な体制がどうしても気に入らないようだった。

「なぜ開発者がブロックサイズを引き上げないのか。ブロックチェーンは50%以上を中国のマイナーによってコントロールされているからだ。もっと言えば、最近の会議[Scaling Bitcoin]の壇上に上がったほんの一握りの人々が世界の95%のハッシュパワーを持っている。彼らや巨大な投資家がパニックに陥ることが怖いのだ。」

ブロックサイズを引き上げると、中国奥地に設置されたマイニング専用のデータセンターは大きな影響を受ける。ブロックサイズが引き上げられると、そ比例して通信量が増えるためだ。こうした地域のインターネット回線はISDNのような速度しか出ないため、回線が整備された他の国々のマイナーよりも不利になる。ハーン氏の言葉を引用すれば、「ビットコインは分散的と謳いながらも、ほんの一握りの人々によって管理されている」ということである。

コミュニティのモデレーションは、さらに多くの論争を巻き起こしている。

「行き過ぎたモデレーションが引き起こした結果の代表的な例は、Coinbaseです。彼らがBIP101に賛同すると、すぐにbitcoin.orgから消去され、いくつかのフォーラムにおいてもアカウントがBANされました。」

管理者 – Theymos – の横行は今でも続いている。これに伴って、BIP101と、いくつかの「余計な機能」がついたBitcoin XTを支持したマイニングノードやスタートアップのウェブサイトに対して、組織的なDDoSアタックが行われていたとハーン氏は語る。Coinbaseもその被害者の一人だ。

「ビットコインは実験であり、他のそれと同様に失敗する可能性がありました。[…]はじめから、失敗に終わる可能性があるということは誰もが知っていたことです。そして今、私はそれを確信しています。ファンダメンタルズは崩壊し、短期的に価格がどうなろうと、長期ではその価値が失われることになるでしょう。」

彼の主張のひとつひとつを分解してみれば、それらの課題解決を行わなければならないことは確かだ。しかし一方で、「Bitcoin XT」を共同リリースしたギャビン・アンドレセン氏はビットコインに悲観していないことは興味深い対比として捉えられる。アンドレセン氏が最近ポストしたブログによれば、現在同氏は開発の意思決定プロセスやインセンティブに関する考察を書くことを計画している。

XTのリリースによって開発コミュニティに議論を起こし、開発のコンセンサスの道のりを探るギャビン・アンドレセン氏と、検閲による言論の自由の侵害や開発の行き詰まりが失敗に繋がると考えるマイク・ハーン氏。少なくとも、ブロックチェーン技術の研究や採用が進んだことで、コミュニティ内でも思い描く未来の違いが表れ始めているのかもしれない。

Mike Hearn
Gavin Andresen

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この記事を書いた人

ざきやま(山崎大輔)
ざきやま(山崎大輔)from Cryptocurrency world
ビットコイン専門記者 BTCN編集長
ブロックチェインの可能性を、知的財産の保護やゲーミングカルチャーへ応用できないかと考えてます。
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