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米NASDAQ OMXグループは、未公開株式市場向けのインフラテクノロジーとして、ブロックチェーンを導入することを最終目標とするブロックチェーン技術イニシアティブを発足した。

同社が着目したのはブロックチェーン上に構築されるオープン資産のプロトコル、およびカラードコインのプロトコルだ。2015年後半までに最初のアプリケーションが完成するとしており、同社の未公開株式市場の株式管理機能の強化にまずは用いられるとしている。将来的には、未公開企業の有価証券の発行や管理、取引を効率的に行うことができるようにすると同社は述べた。

本プロジェクトのエヴァンジェリストとして、NASDAQの商品部門副長であるフレデリック・ボス氏が任命された。NASDAQのプレスリリースでは次のように述べられている。

”重要なのは、ブロックチェーン技術を活用し元帳を分散化した有価証券は、所有権の移動やガバナンス、監査能力、整合性といった面で、極めて効果的な機能を提供するということだ。”

さらに、ボブ・グレイフィールドCEOは「ブロックチェーンの利用は、物理的な有価証券をデジタルで管理するための自然な進化である」と述べ、「さまざまな制約から親離れができれば、人々はより広範な市場から利益を得ることができるようになるだろう」と、ブロックチェーン技術と共生する未来を語った。

NASDAQは今年の3月にビットコイン企業Noble Marketsと業務提携を結び、X-STREAM TRADINGシステムの提供を行っている。また、最近ではOverstockがNASDAQに対して暗号証券の発行権利を求めて目論見書を提出したことが話題となった。ウィンクルボス兄弟のビットコインETFプロジェクト「Gemini」の上場も未確定だが、NASDAQ上で行われることが予定されている。

カラードコインやCounterpartyやOmni上のトークンなど、自由発行ができ、取引履歴がすべてブロックチェーン上に記録されるビットコインプロトコルは証券取引市場との親和性が極めて高い。最近ではゴールドマン・サックス、ズベルバンク、UBS、BNYメロンなど世界中の金融機関がブロックチェーン技術の可能性を模索しており、その中でもNASDAQはいち早くブロックチェーンに可能性を見出し、実行に移したという点で今後の成り行きに多くの期待が持てる。

ビットコイン関連企業は現状、バリー・シルバート率いるBITやブライス・マスターズ率いるDAH、Noble Markets、Geminiなどの証券市場を視野に置いたもの、CoinbaseやCircle、Xapo、itBitなど銀行システムを目的としたもの、そして、BitPayやBitnetなど決済に焦点を当てたものなど大きく分化しつつある。どれも非常に期待できる分野であるが、やはり現状最も勢いがあるのは証券システムの応用であると言えよう。ビットコインへの投機から貯蓄、消費財と移り変わり、今はブロックチェーンを利用した高効率な証券市場が構築されようとしているのだ。この流れは、決して見過ごしてはならない重要なトレンドなのではないだろうか。


参考:
NASDAQ Press Release – Nasdaq Launches Enterprise-Wide Blockchain Technology Initiative

この記事を書いた人

ざきやま(山崎大輔)
ざきやま(山崎大輔)from Cryptocurrency world
ビットコイン専門記者 BTCN編集長
ブロックチェインの可能性を、知的財産の保護やゲーミングカルチャーへ応用できないかと考えてます。
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