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昨年1月、ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)局長ベンジャミン・ロースキーによって提案され、7月17日にその草案が公開されたビットコイン事業を規制するライセンス「BitLicense(ビットライセンス)」の最新版が2月5日にリリースされた。

最初の草案では90日間のコメント期間が設けられ、個人ないし企業、団体から3,700を超える提言書がNYDFSへと届けられた。BitPayやCoinbase、Circleなどのビットコインの中心的企業が多く提言を行っていた中で、Amazonやウエスタンユニオンもライセンスの内容に対し改善要求を行っていたことも、デジタル通貨産業全体に関わる制度であることが窺えた。

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規制強化

今回新たに公開された改訂案ではいくつかの規制の強化と緩和が見られ、広範にわたるビットコインエコシステムや、ビットコインに関わる事業のうち、どの分野へと規制を行うかが明確に区分された形となっている。

特に注目すべき点としては、以前のビットライセンス草案において明示されていなかったライセンス取得のための申請料についての具体的な記述があったことである。(セクション200.5 申請料金)には、次のように述べられている。

“このパート(ビットライセンス)において、ライセンス申請料として各申請者は5000ドルを支払わなければならない。これは申請について、責任者および従事者の適切性、財務および事業経験、責任能力および財務状況についての調査、申請資料の見直し、処理に係る費用をカバーするために使用する。”

また、重要な点として、ビットライセンスの申請(セクション200.4)においては企業の従業員全員が個人情報をNYDFSに提出する必要がある。具体的には、顧客の法定通貨もしくは仮想通貨など顧客資産に関わるすべての人間だ。個人情報には、名前と住所だけでなく、職務履歴や指紋登録も含まれる。

さらに、顧客資産に関連する情報については保存期間が10年から7年へと軽減されたが、顧客の資産、個人情報に加え、(セクション 200.15 AMLプログラム)において顧客が事業サービス内から行った取引について、取引IDおよび対象アドレス、日付、数量、売買を行った日なども記録しておく必要があるとしている。また、一日に1万ドル以上の取引を行った者については24時間以内にNYDFSへ報告する必要があると記されている。

 

2.0や投資家にはライセンスの必要なし

一方で、ビットコイン関連事業でも、いわゆるビットコイン2.0と呼ばれるような事業や、ビットコインを保有する決済採用マーチャントなど顧客の資産を管理しないサービスについては、ライセンスの対象から除外された。2.0プロトコルは、ビットコインのエコシステムを純粋に拡張し成長させる可能性があり、多くが金融セクターではなく、非金融セクターであることからの決定だろう。

ビットライセンスでは2年毎に業務監査が入り、四半期ごとに業務状態に関する報告をNYDFSへと提出する必要がある。また、顧客資産の安全を保証するために各事業者がAMLプログラムおよびサイバーセキュリティプログラムの導入が義務付けられている。

そして、ビットライセンスの改訂に伴い、制度の標準化および最終版を作成するために新たに30日間のコメント期間が設けられる予定だ。来週には公式にアナウンスが行われるとされている。ビットライセンスの方向性は定まってきたが、かなり厳しい内容にも見えるため、ニューヨーク州外への波及についても警戒して見守る必要があるだろう。


参考:
NYDFS – revised BitLicense (2015/02/05)
NYDFS: PART 200. VIRTUAL CURRENCIES (2014/07/17)

この記事を書いた人

ざきやま(山崎大輔)
ざきやま(山崎大輔)from Cryptocurrency world
ビットコイン専門記者 BTCN編集長
ブロックチェインの可能性を、知的財産の保護やゲーミングカルチャーへ応用できないかと考えてます。
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