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小宮山峰史CTO(左)と加納裕三 社長(右)

小宮山峰史CTO(左)と加納裕三 社長(右)

ビットフライヤーが独自で開発したブロックチェーン「miyabi」のお披露目が12月21日に行われ、同社の代表取締役社長である加納裕三氏がmiyabiの解説を行なった。三菱UFJフィナンシャル・グループ、みずほフィナンシャルグループ、三井住友銀行の3メガバンクが実証実験を行い、ビットフライヤー提供のブロックチェーンを使ったことが11月に話題になったことから、「どのようなブロックチェーンを使っているのか」とブロックチェーン界隈がざわついた。

この度お披露目された「miyabi」は、ビットフライヤーが独自で研究開発を行なったコンセンサスアルゴリズム「BFK2」、ネイティブで通貨の「型」を作ることでスマートコントラクトの安全実行を担保する実行機構「理」(ことわり)、ファイナリティを担保したまま毎秒1,500トランザクションを処理する性能、の3つを主な特徴として掲げている。

BFK2はPaxosを元にしたPBFT(Practical Byzantine Fault Tolerance)アルゴリズムだ。ビットコインのようなパブリック・ブロックチェーンとは異なり、ノードの数を自由に増やしたりすることはできないが、その変わりブロックチェーンをビジネスで実用する上での問題点のひとつとして挙げられている「ファイナリティ」が担保されている。「系全体がおかしくなる可能性があるチェックポイントを置かずにファイナリティを担保できるため、単一障害点を取り除ける」と加納氏は話した。miyabiでは、トランザクションをファイナリティ直前までキャンセルすることもできる。これもビットコインなど従来の常識とは異なる概念だ。

BFK2の名称は、bitFlyerとbyzantine fault toleranceを表す「BF」に「K2」を組み合わせたもの。「K2」の意味については「想像におまかせします(笑)」と加納氏。

理(ことわり)は、「検証可能な通貨型」、「エスクロー取引」、「外部データの取り込み」を特徴としたスマートコントラクト実行エンジン。ブロックチェーン上で発行されるトークン(通貨)に検証可能な型を導入した。また、イーサリアムでは実現しなかった「外部データの取り込み」を実現。さらに、ノード間の通信ディレイの結果生じうるデータの不整合を「決定的なロジック」により、データの不整合を起こさずに扱うことができるようになったとしている。これを使うことで、株価などを参照したデリバティブをmiyabiのスマートコントラクトで実現可能とのことだ。

加納氏は、miyabiを開発した意図について「ビットコインやイーサリアムを含め、スケーラビリティなど色々な問題が出てきて、やっぱりブロックチェーンを作りたくなった」と述べ、Hyperledgerなどさまざまな技術が開発されている中で、世界と戦えるブロックチェーンにしたいと語っている。提供方式はマイクロソフトなどと同じく「BaaS」(Blockchain-as-a-Service)で、来年に製品化する予定とのことだ。

また、気になるmiyabiのホワイトペーパー(技術概要)について、加納氏は「BFK2など核心部分は除いて公開予定」としている。特に「理」(ことわり)に実装されている外部データの取得時に整合性を決定するロジックについては、スマートコントラクトの文脈においてイーサリアムでは実装されておらずあまり語られることもないため、非常に気になるところだ。

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この記事を書いた人

ざきやま(山崎大輔)
ざきやま(山崎大輔)from Cryptocurrency world
ビットコイン専門記者 BTCN編集長
ブロックチェインの可能性を、知的財産の保護やゲーミングカルチャーへ応用できないかと考えてます。
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