LINEで送る
Pocket

スクリーンショット 2017-09-01 13.16.32

ビットコイン(BTC)のハッシュレートが、ビットコインキャッシュ (BCC)の特殊なマイニングルールによって不安定になっている。

ビットコインキャッシュにはEmergency Difficulty Adjustment (EDA)と呼ばれるBCC独自のプログラムが導入され、マイナーのハッシュレートが極めて低い時にマイニング難易度が20%下がるように設計されている。EDAは、およそ12時間に6ブロック以下のブロックしかマイニングされなかった場合、強制的にマイニングの難易度を下げることにより、マイナーの予測利益率を上げハッシュレートを獲得する特殊策だ。その反対に、前の2016ブロックと比べハッシュレートが急激に上がった場合にマイニング難易度が大幅に引き上げられる。これはNormal Difficulty Adjustment(NDA)と呼ばれている。

マイナーがマイニングする仮想通貨を決めるための判断材料には大きく3つの要素がある。仮想通貨の価格とマイニング難易度、そして流動性だ。マイナーはマイニング難易度と値段を組み合わせて予測利益をだす。流動性が重要なのは、マイナーが取引所を通じてマイニングで得たコインを換金するためだ。

BCCのBTCに対する利益率は、BCC/BTCの市場価格をBCCハッシュレート/BTCハッシュレートで割り込むことで算出可能で、例えばBCCの価格が0.2BTCの時、BCCのマイニング難易度がBTCのマイニング難易度の10%であった場合、0.2/0.1=2となりBCCはBTCをマイニングするより200%の利益率が見込める。BCCとBTCは同じマイニングアルゴリズムを採用しているため、マイニング先の変更は簡単にできる。したがってマイナーは理論上、この指数を元にマイニング先を常に切り替えることで最適な利益を得ることが可能となる。

BCCがフォークした8月1日時点では、BCCのハッシュレートはBTCのハッシュレートに対して6%ほどしかなかった。またBCCは多くの取引所で未上場で流動性が極めて低かったため、多くのマイナーがBCCをマイニングをしなかったため、ハッシュレートがBTCに対して極めて低かった。そのためBCCのマイニング難易度は下がり続けた。

スクリーンショット 2017-08-31 17.54.37
赤はBCC Difficulty level

8月21日前後にはBCCのマイ二ング難易度がBTCの約7%まで低下。また20日前後よりBCCの価格が急上昇したため、予測利益率が大幅に上がった。
スクリーンショット 2017-08-31 18.06.14

BCCの予想利益率が上昇したことにより、大量のマイナーがBTCからBCCに移動し、20日前後にBTCのハッシュレートは50%近く下落した。
スクリーンショット 2017-08-31 18.13.52

BCCのマイニング難易度が低下しハッシュレートが上昇した21日に、24分間の間に24ブロック(1分に1ブロック)もマイニングされているのも確認できる。約10分に1ブロックマイニングされるのが通常だ。

マイナーは利益率を計算しマイニングする仮想通貨を決めているが、BCCはネットワークが安定していないため、BTCのネットワークにも影響が出ている。今後、BCCのマイニング利益率がBTCに対して一時的にでも上回る可能性も十分にある。一方のブロックチェーンに多くのマイナーが集中すれば、もう一方のネットワークが不安定になる。安定したブロックチェーン・ネットワークを構築するには、短期的な利益に左右されない安定したハッシュレートが必要だ。

9月1日時点では、BTCのマイニング予測利益率が27.5%BCCをマイニングするより高くなっている。つまりBTCをマイニングしたほうが27.5%分多く収益が得られることになる。BCCのハッシュレートは約500ペタハッシュで、現在BTCではなくBCCをマイニングしてるマイナーは、長期的なBCCサポートマイナーであろう。
スクリーンショット 2017-09-01 10.56.13

  • ビットコインニュースを毎日お届け!

    BTCNの最新ニュースを毎日お昼ごろお届けします!

  • BTCN公式アカウントをフォロー

    follow us in feedly
シェアする

この記事を書いた人

真田雅幸
真田雅幸
decentralize システムに興味あり。仮想通貨リサーチャー。 大学で経済学を学び仮想通貨にフリーマーケットの可能性を見る。