2018.02.20 (Tue) news

PwC、メタップスの四半期レビュー報告書を公表 ICOの評価は

PwCあらた有限責任監査法人が2月14日、メタップスの四半期レビュー報告を行った。メタップスは連結子会社のメタップスプラスを通じて韓国国内で仮想通貨取引所コインルームを開設。プラスコインのICOを行うなど、上場企業としてICOを行った国内大企業の監査に注目が集まっていた。

レビュー報告書には、とりわけ仮想通貨に係る強調事項が5点挙げられている。概説すると、世界各国の規制導入による法令対応及び、仮想通貨の盗難や紛失、プロトコル固有の脆弱性、国際会計基準における会計方針の変更、税務取り扱い方針の変更等によって、会社の財政状態、業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があるというものだ。PwCはこれらの事項について、「当監査法人の結論に影響を及ぼすものではない」としている。

また、PwCは追加で説明が必要な事項として、プラスコインのICO及び仮想通貨の取引について以下のようにコメントしている。

(ICOおよび仮想通貨の取引に関して)第1四半期連結累計期間に発生した仮想通貨取引及び当該取引による会計上の影響に関する四半期レビュー手続を実施し、仮想通貨取引量が少なく複雑性が低い(中略)将来、会社の仮想通貨に関する事業拡大により仮想通貨取引が増加し、会計処理が複雑になると、仮想通貨取引の発生並びに仮想通貨残高の実在性及び所有に関して、十分かつ適切な証拠を適時に入手することが難しくなる可能性がある。

さらに、仮想通貨を移転するために必要な秘密鍵の所有を証明するために、メタップスが保有するアドレス間における仮想通貨の移転もレビューしている。しかしながら、PwCは「当該公開アドレスで保有されている仮想通貨の所有者であることの直接的な検証はできていない」として、秘密鍵の所有の確証を得られる方法を、生成から保管体制まで統制的に判断する必要があるとしている。

興味深いのは、企業が財務諸表の観点からブロックチェーンを確認し仮想通貨の取引を検証することについて、PwCはオープンソースのツールの使用に懸念を示している点だ。レビュー報告書においては、メタップスがオープンソースのツールを使用してブロックチェーンの取引を確認したと報告されている。

PwCはこれについて、オープンソースのツールは一般的に信頼できるものである一方で、「当該ツールの信頼性を評価するために実施できる手続は、会社が独自に開発したツールの信頼性を評価するために実施できる手続よりも限定されている」としている。

会社が独自ツールの開発を完了できれば、統制評価手続や、ツールの信頼性及び当該ツールに依拠した会社の統制に関する証拠の収集を実施できる。将来、会社の仮想通貨取引量が増加して複雑になると、会社の統制評価手続並びにブロックチェーン取引の閲覧及び検証のための会社の独自ツールの信頼性を評価する手続の実施ができるかどうかが監査又は四半期レビューで十分な証拠を得るために重要となる。

同レビューの指針や基準に関して、PwCは将来的に実施の方法が変更になる可能性があるとしているが、同社のすべての基準において、適性であると結論付けている。


独立監査人の四半期レビュー報告書


無料メールマガジン

BTCNの最新ニュースを毎日お昼ごろお届けします!