2017.10.23 (Mon) market

アルトコイン定点観測(2017/10/23)

altcoin-observation

こんにちは、ヨーロピアンです。

今月の定点観測です。BTCがハードフォークを控え存在感を増す中、アルトコイン全体に逆風が吹く1ヶ月でした。しかし各銘柄で固有の材料が数多くあり、一様に動くというわけではなかったので全体的に面白い相場だったと思います。

ETH(Ethereum)

ETH

先月は「ダラダラと動きを下げると予想、ただしイベント前のエントリはチャレンジも一考」と評価しました。その予想通り、値を落とし続ける展開が続いています。

先月紹介した「Metropolis」の第一弾である「Byzantium」を無事に通過しましたが、やはりハードフォークの直前には期待感から話題になり安値から20%程度買い上げられる様子がチャートに残されています。フォーク前に仕込みを作っておけた方は妙味を感じられたのではないでしょうか。

一方フォーク後の様子ですが、採掘難易度の変更によってブロックの生成速度が一時的に速くなっていましたね。採掘報酬の売られるペースが上がったために重石となったこと、また市場のトレンドとしてBTCに時価総額を吸われ続けたこともあり再度下落となっています。

全体的に新規に買う理由の乏しい環境であり、アルトコイン全体の下落トレンドを抜け出すまではまた手出し無用と評価するほかありません。積極的にリスクテイクをしたい場合はショートでエントリすることを検討できる段階にきていると思います。

XRP(Ripple)

XRP

先月は「噂で買って事実で売る」展開がワークすると評価しました。

XRPは公式が相場に与える影響力が非常に高く、今回の値動きはその典型であったと言えるでしょう。今後もイベント駆動のトレードを行うことが推奨されます。イベント前の期待感が高いうちに買いポジションを作っておき、始まる直前に事実売りでクローズするという手法が王道中の王道であり、今後も度々機会が提供されることでしょう。

今回話題の中心となったRippleのカンファレンスイベント、「SWELL」では元FRB議長であるベン・バーナンキを初めとした金融界の大物を集めておりやはりエスタブリッシュ路線を進みたがっているという事実を再確認することができました。

その内容自体は思わせぶりでありながらも新規の手がかりを掴むにはやや具体性が乏しいと言わざるを得ませんでしたが、やはり市場の反応も大変素直でした。淡々とトレードに向き合う分には影響ありませんが、チャートから伝わってくる落胆が長期ホルダーの心理をも冷やしていないかが気がかりです。再び8月中旬のネックラインに近づいたことでチャート的には正念場というところですが、市場環境が変わるまで耐えることができるか注目していきたいですね。

LTC(Litecoin)

LTC

先月は「Segwit2xの話題が盛り上がるまで手出し無用」と評価しました。2ヶ月連続で同じ評価となっています。

先月の水準からも20%ほどの下落となっており、やはり市場の逆風もあってか手出しが難しい状況です。10月半ばには海外の一部でBTCのハードフォーク時の退避先としてLTCが盛り上がり、僅かな上昇を見せています。

しかしすぐに戻り売りに押されており、頭の重い展開と言わざるを得ません。

前回、BitcoinCashが誕生した際のハードフォークと状況が違う理由として、市場が完全に楽観的になってしまっていることが挙げられます。前回は前例のない状況だったために不安感からLTCに目が向いていましたが、結果としてBTCは値を落とすことなく新たにBitcoinCashが付与されるという「棚ぼたボーナス」となってしまいました。

この前例がBTCホルダーの楽観を生んでおり、LTCへの資金流入を期待するのは難しいのかもしれません。個人的にはビットコインゴールドについてはあまり良い評価をしていないのですが、あくまでアルトコイントレードの記事として書いていますのでこの場では割愛します。

DASH(Dash)

DASH

先月は「チャートの形は買いだが、日本の金融庁による規制の期日(10/1)に注意」と評価しました。

10月に入る直前から大きく値を落とし、完全にチャートが崩れてしまっています。日本の金融庁による「仮想通貨交換業者登録一覧」が発表されましたが、10/12の最終更新においても唯一DASHを取り扱っているcoincheckの記載はなく、不透明な状況が続いています。(coincheckは現在「みなし」で営業中)

このことが嫌気されたのか10月以降も売られ続け、9月の高値からはあわや半値近く。ネックラインも近づいており、ここから買いエントリするには勇気がいるのではないでしょうか。アルトコイン全体の逆風もありますが、DASHについては「ホワイトリストショック」が起こらないとは言い切れない状況のために、取扱継続の有無が明確になるまではジャパンマネーが入ることは期待しづらいでしょう。

MONA(Monacoin)

MONA

凄まじいチャートの形を形成しています。この観測記事も既に4ヶ月目ですが、連載期間で最もドラスティックな相場となったのではないでしょうか。

最大のニュースとしてbitFlyerへの上場があり、先月記載したAbwangに続く上場劇となりました。

底堅く推移していたMONA/BTCはbittrexで数日間に渡り全銘柄中最高の取引高を誇り、またMONA/JPYは過去最高値を7倍近く更新する結果に。まさに大躍進と呼べる変貌を遂げています。

ただし、急騰後は出来高を落としながらの典型的な下落チャートとなってしまっており、少々注意が必要です。本来ならば中長期において徐々に資金が流入すべきところを、SNSやメディアの影響で大きな話題性を伴ったために瞬間的に資金が集中しました。結果、半年から1年程度かけて形成するチャートを数日で作ってしまったことになります。急騰銘柄にはよく見られる光景ではありますが、MONAはその典型と言えるでしょう。

チャートを素直に分析すると出来高を積んだ500〜700円あたりの高値からやれやれの売りが待ち構えていることは明白であるため、頭の重い展開が予想されます。一方急騰前の水準は現在の1/5程度であり下落余地は十分。そのリスクを考えるとこの水準から短期決戦の上昇を期待してエントリするのはやや分が悪いと言ったところでしょうか。

また上記のように考える市場参加者も多い場合は出来高が細っていく可能性もあります。俗に「チャートが傷んでいる」と呼びますが、投資家心理が改善するには長い時間をかけて上値で捕まっている買いを消化していくことが必要になるでしょう。今現在も他の取引所の上場など未確定の噂がインターネット上で流布されており、曖昧な期待感で支えられている部分もあると予想されるのも不安要素です。

一方売りを検討するにしても(MONA/JPYはその時価総額にしては珍しく空売りできる環境が用意されています)、確かに大半のショートは既に高値踏みあげで整理されていることが予想しやすく期待値が高そうですが、ショートポジションを取るなら他の時価総額の大きな銘柄の方が良い機会に恵まれやすいと考えています。一度売り方を全滅させる急騰を見せられてしまっていることから、売り方の逃げ足が速くなっているであろうことも躊躇されるポイントでしょう。売りはあくまで既に所有している現物の処分が王道で、新規のショートで勝負を賭けるには値しないと考えています。

総じて判断の難しい状態であり、買い/売りどちらから入るにしても初心者が参加するには難しいギャンブル要素の強い相場となっています。相場に十分に慣れた上級者であれば別ですが、トレードの腕に自信のない方は無理にエントリーしないことを推奨しています。


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