2018.04.06 (Fri) news

アリゾナ州でブロックチェーン法が新たに成立

Written by 真田雅幸

米アリゾナ州でブロックチェーンに関する法案が成立した。成立したHB 2603によって企業は、ブロックチェーン上に記録したデータを法的効力のある文書として利用できるようになる。

アリゾナ州ではすでにビットコインを使った納税が可能で、ブロックチェーンなどの仮想通貨に付随した新たな技術の合法化に非常に前向きだ。HB 2603はジェフ・ウェニンガー議員によって法案が提出され、賛成53票と反対3票の投票結果によって可決された。

州議会の承認を経て4月3日、ダグ・ディシュー知事の署名により合法化されたHB 2603だが、アリゾナ州ではブロックチェーンに関する異なる2つの法案が審議中となっている。

HB2602は、マイニングやブロックチェーンの検証等、いかなるノードの立ち上げに係る行為に制限を加えることを禁じている。HB2601は、証券などの金銭的な価値のあるものをブロックチェーン上にトークン化できるようにする法案だ。

アリゾナ州では昨年3月に、ブロックチェーン上のスマートコントラクトが、法的拘束力のある契約として認められている。

スマートコントラクトは、電子データの契約書として不動産の契約や企業間の契約などに使うことができると期待されているが、現実世界で使うには、法的に正当な契約であると認められていなければ意味を持たない。ブロックチェーンに対する法整備が進んでいるアリゾナ州は、ブロックチェーン関連プロジェクトを始めることに適している地域だと言える。

新たな技術の受け入れに前向きなアリゾナ州だが、企業がブロックチェーン上で管理するデータの監査人という役職が新たに誕生することになるかもしれない。ノードが企業内のみで管理されている場合、データを簡単に改竄できてしまうためデータの正当性を確かめる第三者が必要となるからだ。

最近日本でも問題になっている政府による公文書改竄問題に対して「ブロックチェーンを活用すべきだ」といった声も聞かれるが、すべてのノードが政府関係者によってコントロールされている場合、公文書データの改竄は可能であるため根本的な問題の解決につながらない。

ブロックチェーンは、分散化されたノード同士が同じデータを共有することで、ノード同士の監視システムが構築され、セキュリティが高く正当性のあるデータが保管されるネットワークとして機能する。

ノードの分散化は、セキュリティを高める一方、データの伝達経路が増加し非効率なネットワークを構築することになる。このセキュリティと効率性のトレードオフを上手く組み合わせることができるかが、政府や企業がブロックチェーンを活用する上で重要な鍵となるだろう。


House Bill 2603


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