2017.02.22 (Wed) news

米ノーザントラスト、ブロックチェーンでプライベート・エクイティ・ファンドを実運用

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米資産運用大手ノーザントラスト(Northern Trust)が、プライベート・エクイティの管理を一部ブロックチェーンを応用した分散型台帳技術(DLT)を用いて運用していることが明らかになった。

このプラットフォームの基盤となる分散型台帳技術は、IBMが開発するHyperledger Fabricのコードベースを利用し、ノーザントラストとIBMが共同で開発した。プラットフォームは、スイス・ジュネーブに本拠を置くユニジェスチョン向けにカスタマイズされているとのことだ。

ノーザントラストは、自社のインフラシステムに分散型台帳技術を採用した理由として、投資家の需要に答える複合資産クラスを、市場に高速投入できる利点があると考えている。同社の抱える1兆ドル規模の運用資産に加え、年々増しているプライベート・エクイティ・ファンドへの需要に答えるため分散型台帳技術を採用した。

「プライベート・エクイティを支える現行の法律および行政プロセスは、時間と費用がかかります」と、ノーザントラスト・Corporate & Institutional Servicesのピーター・チェレッチウィッチ社長は声明の中で述べた。「透明性と効率性の欠如は、重複し、断片化した管理プロセスにつながります。ノーザントラストのソリューションは、プライベート・エクイティ管理を大幅に効率化することが可能です。」

分散ノードには特定のオブザーバー参加も認められており、英国の規制当局、ガーンジー金融委員会に対してリアルタイムでトランザクションデータの配信も行っている。分散型台帳技術は、リアルタイム監視による規制コストの緩和という面においても利点がある。

その他、ノードにはファンド管理者、ジェネラル・パートナー、リミテッド・パートナー、監査法人も接続する。ガーンジー金融委員会のメンバーであれば、直接的なカウンターパーティでなくとも許可を受けることでトランザクションをリアルタイムでモニタリングすることもできる。

分散型台帳技術(DLT)を業務システムの一部に組み込み実稼働させたことが公表された例はこれまでになかった。ノーザントラストは、現在のところクライアントが1件だけであり、新しいクライアントをすぐに見つける予定もないとしている。また、セキュリティ面では、IBMのハードウェア・セキュリティ・モジュールを利用し、キーの改ざんが検知されるとハードウェア自体が自爆することで安全を担保しているとのことだ。


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