2018.03.30 (Fri) news

外為法改正案、仮想通貨の国際送金に報告義務 パブコメ募集も開始

3月27日、財務省は「外国為替に関する省令及び外国為替の取引等の報告に関する省令の一部を改正する省令案等について」を公表し、パブリックコメントの募集を開始した。募集は4月25日まで行われる。

変更の内容は、仮想通貨を実質的な為替取引と見なし、国内外間で行われる一部の取引について政府への報告を義務付けるというもの。仮想通貨に関連する関連する取引の殆どが潜在的な対象となることが予想されるため、その影響や規制の是非を問う必要がある。

対象となるのは「資金決済法第2条第5項に規定する仮想通貨」で、「物やサービスの支払い」や「日本円との交換」ができ、「他の人に譲渡できる」デジタル価値であれば、仮想通貨とみなされることとなる。すなわち、ビットコイン等の仮想通貨だけでなく、ICOで発行されるユーティリティ・トークンなどにも影響はおよぶ。

これが、ユーザーに対してどのような影響をおよぼすのだろうか。

外為法上の報告義務は、法人だけでなく個人も対象となり、その場合、個人が報告を行う必要がある。通常、個人が銀行を経由して国際送金を行う場合は銀行の窓口で報告書を作成するが、仮想通貨においては直接の取引となることが多いため、個人の負担が過大となるほか、報告漏れが多発することも想定される。

報告対象となるのは、1回あたり3000万円を超えて行われる、居住者・非居住者間での企業への出資や、サービスの支払い等、不動産等の購入・売却など。詳細の対象については、「外為法の報告制度について(日本銀行)」が詳しい。たとえば、国外のICOに参加する場合においても、トークンの取得について報告が必要となる可能性がある。

また、仮想通貨の特徴として、アドレスと法人・個人が紐注いていないため、送付対象が非居住者であるか、居住者であるかの判別がつかないことも混乱をまねきそうだ。国内の取引所、あるいは自身のウォレットから海外の取引所に送付し、別の仮想通貨に交換する場合においては、3000万円を超過すると報告義務が課せられることも留意しておかなければならないだろう。

他方、Lightning NetworkやM2Mペイメントを考慮するに、報告対象となる取引が発生する頻度はそうそうないように思われる。仮想通貨の特性に対して、実効性があるのか。そして、報告の除外がどの範囲まで適用されるのか、パブリックコメントを通じて注視していきたい。


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