2017.11.09 (Thu) news

独立騒動のカタルーニャ、独自トークンやバーチャル政府を検討

Written by 石山 武

Catalunya

スペインからの独立を27日に宣言し、現在自治権を一時的に停止されているカタルーニャ州だが、エストニア流の独自仮想通貨や電子政府制度を検討していたことが明らかになっている。

スペイン日刊紙の最大手「エル・パイス」によると、州政府のデジタル推進部門「スマート・カタルーニャ」代表ダニ・マルコ氏が、ブロックチェーン先進国エストニアを複数回訪問し、電子政府システム(e-Residency)などを視察したという。

また、州政府は、独立後に中銀を設置せずに、代わりに独自の仮想通貨を発行することも検討していたという。スペインの産業経済を牽引する同州は、仮想通貨に関わる人々や企業が国内で最も多い。

同紙によると、州内のブロックチェーン専門家たちはイーサリアムの創始者ヴィタリック・ブテリン氏からも助言を得たとのことだ。ブテリン氏は、電子政府システムを立ち上げるためにICOを実施し、トークン発行により調達した資金でプロジェクトに関わるビジネスを支援するようアドバイスした。

この手法はエストニアと同様だ。エストニアは世界初の国家ICOを実施し、電子政府システムを支える国家独自トークン「Estcoin」を発行することを、8月から検討している。同システムでは、希望する非居住者も国境を越えた電子国民として登録し、公的サービスなどをブロックチェーンを駆使し提供する。また、世界中のビジネスもその所在地に関わりなく誘致することができ、国家の経済成長に寄与することになる。そのエコシステムは、各国中銀の管轄の枠に囚われず、かつ完全に独立した経済コミュニティーであるといえよう。

しかし、欧州中銀のマリオ・ドラギ総裁は9月に「ユーロ加盟国は独自通貨を導入することは許されない。ユーロ圏の通貨はユーロだけだ」とエストニアの構想を一蹴し、ICO計画も現在凍結されている模様だ。e-Residencyシステムを率いるカスパー・コルユス氏はそれでも先日、ロンドンのGovChainブロックチェーン・イベントにて、Estcoinを欧州連合のコインとしたいと意気込みを語った。同システムには、すでに世界143ヶ国から2万人の起業家と、130万人の電子国民が登録されている。

世界には他にも独自トークンの発行を目指す国々が続々と現れている。シンガポール、ロシア、カザフスタン、ドバイ、最近では韓国やレバノンも参入しようとしている。

カタルーニャ州政府や議会は、現在はスペインによって解散させられ、前首相はベルギーに脱出したが、現在拘束されている。独立騒動はまだまだ収まっていない。同州の独自トークン構想の行方も現在知る由はないが、国家版トークンが世界のどこかに出現するのは時間の問題であるといえよう。


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