2018.04.23 (Mon) news

EthereumのCasperFFG、コードレビューへ ハイブリットPoW/PoSアップグレードに前進

ハイブリッド・キャスパーFFG(Hybrid Casper FFG)の名で知られるイーサリアムの改善提案(EIP1011)のコードがレビューにはいった。

このアップグレードは、イーサリアムのコンセンサスアルゴリズムを現在のプルーフオブワーク(PoW)から、プルーフオブワーク(PoW)+プルーフオブステーク(PoS)のハイブリッド方式に変更することを目的としている。ハイブリッド・キャスパーFFGは、イーサリアムの長期的なロードマップであるPoSへの完全移行の足がかりとなる変更だ。

キャスパーのアルゴリズムでは、PoS特有の問題である「Nothing at Stake」(何も賭けていない)を解消するため、ステークに参加するノードに対して、「不正を行うと失うETH」を賭けておくことが求められる。

PoWにおいては、採掘に参加する場合、はじめに機材投資を行い、電気代を支払って作業を行う必要がある。そのため、無価値なブロックチェーン(最終的に廃棄される恐れがある)のブロックを見つけ「伸ばす」動機がない。他方、PoSの場合ノードは計算力によってではなく、ノードが所持するコインのシェアを「ステーク」としてネットワークに晒すことで、ブロックを見つけ報酬を受け取る権利を得る。

この仕組みはたびたび批判の的となるPoWの「エネルギー浪費」問題を解決するが、従来のPoSでは「ステークによって何も失わない」ため、将来的に廃棄されるブロックチェーンをすら伸ばし続ける動機を与えてしまう。伸ばすことで後から報酬を独り占めできる可能性があるからだ。

キャスパーはこのNothing at Stake問題を解決するため、本当の意味で賭けを行う仕組みを導入している。この思想は、Vitalik Buterinの考えが色濃く反映されているものでもある。Vitalikは最近、仲介者を排除することは出来ないため、仲介者に対して不正や独占を防ぐ「暗号学的制約」を課し、自由競争を促す仕組みを積極的に作っていくべきだと提言していた。

構造的にキャスパーが脆弱だとする批判もあるが、開発者であるDanny RyanとChih-Cheng Liangは先週金曜、「既にコードレビューのための準備はできている」と語っている。

「テストで何が起こるかは不明だ。EIPの議論をまずは進め、その後にテストを開始したい」

キャスパーは、イーサリアムのスケーラビリティを確保するための「Plasma」や「Sharding」といったテクノロジーを実現させるための前提にもなっている。Plasmaはイーサリアムのブロックチェーン上にサブチェーンを複数立ち上げることでスマートコントラクトやその取引をスケールさせるための技術だ。そしてShardingはノードを分散し、Plasmaによって出来たブロックチェーンそれぞれに、データのシャード(かけら)を分散して記録することで、スマートコントラクトの並列計算を実現する。

この時、PoWのままではブロックチェーンごとにハッシュレートのバラ付きが発生するため、ハッシュレートの低いブロックチェーンから順繰りに51%攻撃が行われ、連鎖的な乗っ取りのリスクに晒される。このリスクを解消するためにも、Nothing at Stakeを解消したキャスパーPoSが必要になるのだ。


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