2018.12.28 (Fri) news

市場の下落を受け大手マイニング製造企業Bitmainで従業員の削減が進む

Written by 真田雅幸

中国のマイニング用ハードウェア製造大手のBitmainは、市場の下落の影響により収益が悪化したため不要な人員の削減に動いている。ビジネスに特化したSNSサイトのMaimaiで明かされたところによれば、Bitmainは少なくとも社員の半数を削減しようとしている。

暗号資産市場では関連企業による人員削減のニュースが相次いで報道されており、Bitmainもその例外ではない。将来の収益見込みが低い事業の停止や従業員の解雇などが現在行われている。

同社の従業員によると、ビットコイン・キャッシュに関連するCopernicusなどのプロジェクトで人員削減が進んでいるようだ。また、イスラエルで行われていたAI開発のプロジェクトを閉鎖するなど事業の縮小化にも動いており、資金繰りが悪化していることが読み取れる。

Bitmainの収益性の悪化は、市場の下落によりハードウェアが売れなくなることで在庫を大量に抱え込んだことによるものだと推測される。さらに、昨年からハードウェア市場の競争は激化しており、Bitmainの製品より高性能なハードウェアが次々にリリースされている。

Asicminervalue.comによると、最も収益性が高いハードウェアはASICminerが提供する8 Nano Proだ。BitmainのAntminer S11は、現在のマイニング環境下では収益性がマイナスとなっている。Bitmainは市場競争で遅れを取っておりハードウェアの販売不振が収益を悪化させているものと考えられる。

さらにBitmainはビットコイン・キャッシュ(BCH)の保有分に含み損が発生している。3月時点で報告されていた保有数は103万BCHで、1BCH=869ドルで計算されていた。しかし現在は1BCH=143ドルに下落しており、下落率は約85%だ。現在の保有数は公表されていないが、ビットコイン・キャッシュへの投資で多くの損失を計上しているとみて間違いないだろう。

マイニングは世界中どこでも行うことができるため、ハードウェアを製造する企業は世界の企業と競合することになる。さらにハードウェアの性能は収益性にはっきりと映し出されるため、マーケティングを通じて販売を伸ばすことは難しい。言い換えれば、マイニング用ハードウェアは処理性能以外に差別化要因がないため、厳しい市場競争を勝ち残らなければならない。

市場のボラティリティの高さも収益性に大きく作用する。競合が増えるとマイニング・ディフィカルティ(採掘難易度)が上昇するため、マイニングできる確率は低くなるなどの不確定要素も存在する。ハードウェア市場で生き残るには、短期的な価格の上下に惑わされない長期的な事業計画と継続性が必要になる。

厳しいマイニング競争を生き残ったマイナーが演算作業を行うことで、ビットコインのネットワークはよりセキュリティが高く保たれ価値が上がる。マイニングから収益をあげるには、より多くの演算を行うという単純作業を繰り返す必要がある。しかし、単純だからこそ次々に新規企業が参入し市場競争が生まれる。そして競争に破れたマイナーは市場原理により淘汰される。


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