2019.02.08 (Fri) market

暗号資産市場の価格-流通量に基づくHerfindahl-Hirschman指数等の諸分析(Feb 8, 2018版)

Written by mineCC

年明け以降、ほとんど動きの無くなってしまった暗号資産市場。割と大きなクリプト関係ニュースあるいは従来市場の動きへの反応は鈍るばかりで、Twitterの過疎化も著しく、暗号資産市場に対するアーリーアダプタ勢の関心の薄れを感じています。その一方、先日開催された参院予算委員会では安倍内閣総理大臣と藤巻参議院議員の間で暗号資産の税制問題や成長性等について議論がなされるなど、前向きな親展はあります。

本稿の内容は予想を裏切らず「動きの無さ」を再確認するものです。(データは日本時間2/5取得)

2月上旬の暗号資産市況と寡占度(Herfindahl-Hirschman指数)

時価総額和とHerfindahl-Hirschman指数(HHI)を図1に示します。評価対象は時価総額$10k以上のトークンを含む暗号資産全体です。


図1:2016年12月以降の暗号資産市場全体の時価総額和(上段)とHHI(下段)

時価総額和については、前回12月末の1300億ドルからずるずると1100億ドル程度にまで減じ続けています。赤破線で示しているトレンドラインは、参考までに今回新たに引き直しました。そして下段HHIはこの間、3000から3100に微増しています。時価総額和1000億ドルは2017年のアルトブーム後の夏に数ヶ月続いた水準で、この辺りまでに参入したホルダーの気持ち同様底堅いのでしょう。当時のHHIも現在と同じで、やはり一巡、2017年アルトブーム参入組が現在の市場を形成している気がします。Twitterのタイムラインを観察しても、2017年後半以降の参入者の多くが抜けてしまった事が分かります。(みんな戻ってきて)

ここ数ヶ月の動きから察するに、この後HHIが3300まで上がり、その後2900辺りまで下がるのではないでしょうか。その際、時価総額和がどちらに動くかをHHIと時価総額和の関係から推定してみます(図2)。ドミナンスの構造とHHIの意味を押さえていれば、どのような相関関係になっているかは察しが付くでしょう。


図2:HHIと時価総額和の関係(HHI3000近傍)

1000億ドル台と2000億ドル台にそれぞれ大きな集団があります。左側は昨秋から現在までの集団、右は昨夏から昨秋までの集団です。破線でざっとそれぞれの集団に傾向線を示しています。いずれも右下がりですね。つまりHHIが上がれば時価総額和は減り、反対にHHIが下がれば時価総額和は増える傾向にあります。これはBTCのドミナンスが高い為にBTCが下落すればアルトに退避され、急速に分散化が進む結果でしょう。あるいはアルトの退避速度がBTCより鈍いか。いずれにしても、HHI3300相当まで分散化が進んだところで、再集中を生じるのが近時の傾向です。


図3:暗号資産時価総額分布

最後に図3で時価総額分布を確認します。期待通り、今月(黒線)のカーブは前回12月(赤線)からほとんど変化していません。12月よりかは11月のカーブに似ていますね。2位と3位、4位と5位がそれぞれほぼ同値なのも定番化。この分布はこれまで散々語ってきたので、変化がないとどうにも掘り下げようのないところです。

動きがなく、提供できる知見が乏しくなってくると面白くないので、そろそろHHIに加えて市場の状態を表現できる別の新指標を取り入れようかと思う今日この頃。妙案があれば是非ご提案下さい。


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