2018.11.12 (Mon) news

ビットコインキャッシュのハードフォークが3日後に迫る、分岐はほぼ確実か

Written by 真田雅幸

ビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォークが3日後の15日に迫っている。ハードフォークとは、ソフトウェアの互換性がないプロトコルのアップグレードだ。今回のハードフォークでは、BCHのブロックチェーンが異なるコンセンサスを持つ2つのチェーンに分岐する可能性が高い。

BCHにはフルノードの実装をサポートするソフトウェア「Bitcoin ABC」と「Bitcoin SV」が存在する。Bitcoin ABCは今回のハードフォークでは最大ブロックサイズを変更せず32MBのままだ。一方、Bitcoin SVは最大ブロックサイズを128MBにまで引き上げることを予定している。

BCHは昨年8月、最大ブロックサイズを1MBから8MBへ引き上げたことでビットコイン(BTC)から分岐している。今回のBitcoin SVでも同様のことが起こることが予想されており、メインの実装であるBitcoin ABCのブロックチェーンから分岐することになる。

BCHコミュニティ内では、「マイナーからのハッシュレートをより多く集めることができたブロックチェーンが正当なチェーンである」という意見が多い。一方、今週のハードフォークの行方を分かりづらくしているのはこの部分だ。

現在のBCHのマイニング状況は下記のパイチャートで表されている。Coingeek、SVPool、BMG PoolはBitcoin SVを支持しているマイニング・プールだ。合計すると約67%の占有率となる。

Coindance マイニングプール別ハッシュレート割合

Coindance 実装別ハッシュレート

ハッシュレートでの勝敗はすでに明らかでBitcoin SVが勝利している。

一方、ノード数の割合はBitcoin ABCの方が多い。

Coindance BCH 実装フルノード割合

Bitcoin ABCが48.36%を専有しているのに対し、Bitcoin SVは7.09%に留まる。Bitcoin SVを支持するCraig S Wright氏は、「BCHのネットワークではマイナーのフルノードが最も重要だ」との見解を示しており、フルノードの数自体は重要視していない。

仮想通貨取引所Poloniexではすでに分岐前の両方のコインが、同社のプラットフォーム内で取引されている。BCHABCとBCHSVのティッカーシンボルがそれぞれ割り当てられている。分岐前であるためコインの送金はできない。

Poloniex BCHABC/USDC

1BCHABCは約382ドルで取引されている。

Poloniex BCHSV/USDC

1BCHSVは約118ドルで取引されている。

BitcoinSVがハッシュレートを多く集めているものの、市場ではBCHABCの方が高値で取引されてる。

Poloniexは両方のチェーンを同等に扱うことを公表しているものの、別の取引所KrakenではGithubのBitcoincashorgに従ってBitcoinABCをハードフォーク後のBCHとして扱うとしている。Krakenは分岐が発生した場合、ネットワークの状況を確認し新たなブロックチェーンをサポートするか否かを判断するとしている。日本の取引所も基本的にはKrakenと同じスタンスを取るようだ。

また、BitcoinABCとBitcoinSVの両方ともリプレイプロテクションを導入していないため、ほとんどの取引所がハードフォーク時の入出金の停止を発表している。リプレイプロテクションは、片方のコインの送金を、もう片方のコインのブロックチェーンに記録されないようにするための手法だ。

BCHのコミュニティでは、ハッシュレートを多く集めた方が正当なチェーンとみなすとしているものの、コンセンサスが異なればブロックチェーンは確実に分岐し、マイニングし続ける限りチェーンは個々に伸び続け一つになることはない。価値が判断されるのはユーザーや投資家を介した市場であるため、ハッシュレートのみでどのチェーンが正当なBCHであるかを証明するのは難しいのではないだろうか。


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