2018.12.12 (Wed) news

オランダでも仮想通貨事業者規制の導入を検討、一方金融規制に対する疑問も

Written by 真田雅幸

仮想通貨取引が一般に浸透するにつれ仮想通貨を使ったサービスを提供する業者に対し、金融機関向けのルールが適用されるケースが増加している。オランダの中央銀行(DNB)は、仮想通貨を取扱うサービスを提供する事業に対して免許制の導入を検討している。

規制の導入は仮想通貨事業者にKYCやAMLを導入することで不正取引やテロリストに対する資金提供を防ぐ狙いがある。非中央集権で匿名性がある仮想通貨は、マネロンのリスクが高いため規制が必要だとDNBは説明している。

日本では主に仮想通貨取引所に対して様々な規制が課されるようになってきた。レバレッジ規制や取引銘柄に関するルール作りが現在行われている。プライバシーに重点を置いた匿名系の仮想通貨を取り扱う場合、その利用目的を慎重に判断しなければならない。

日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)が公表している自主規制においては、匿名仮想通貨に対する明確な定義はない。しかし、マネロンやテロ資金供与などの犯罪に利用されやすい仮想通貨や、移転記録の追跡が困難な仮想通貨の取引を禁止するとしている。

金融機関向けの規制が仮想通貨に対し適用される流れは世界的なものとなっており、アメリカでも証券取引委員会(SEC)がICOの規制を開始している。明らかな詐欺を行った者が逮捕される事例もある。

一方、仮想通貨のやり取りは一種のデータ通信でもあるため、すべての取引に対し金融のルールをそのまま適用すると問題が出てくる。たとえば、匿名性がある仮想通貨であってもデータの通信は個人の自由であり、これを規制するということは個人のコミュニケーションを規制することに繋がる。

個人のコミュニケーションはプライバシーの権利が認められており、匿名仮想通貨を利用したデータ通信においてもプライバシーは守られるべきだ。個人のメールやLINEのやり取りとなんら変わりはない。個人は、私生活を不当に公共にさらされない権利を持っている。

仮想通貨のネットワークはインターネット同様、国境の概念がない。取引所を監視することでユーザーを規制することができても、技術や通信といったコアな部分に介入することはできない。ブロックチェーンに記録された送金履歴は規制当局の意思によって巻き戻したり変更することはできない。

仮想通貨に金融規制が適用されようとしているが、マネロン現場の中心が銀行であることは皮肉的な事実だ。先月、ドイツ最大の銀行であるDeutsche Bankがマネロンに関与した疑いでドイツ警察から強制捜査を受けた。ヨーロッパの金融史上最大規模のマネロン事件になるとみられている。

資金はロシア、アゼルバイジャン、モルドバから流れてきた可能性が高く、そのほとんどがすでにドルへ交換されている。マネロンの総額は1500億ドルに達するとみられ、これは仮想通貨市場全体の時価総額約1000億ドルを上回る。

個人情報と銀行口座が紐付いている銀行のシステムでマネロンが防げない金融規制で、アドレスと個人情報が紐付いていない仮想通貨のマネロンを防ぐことができるとは考えづらい。


CCN
Zerohedge
NYtimes


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