2018.08.10 (Fri) news

Microsoft、プライベートチェーン版Ethereumをクラウドサービスとして提供

Written by 真田雅幸

Microsoftは、独自ネットワークを使用した「Ethereum Proof-of-Authority on Azure(Ethereum PoA)」を発表した。ユーザーは、Azure上にEthereumと同等の機能をもつ、Microsoftが管理するコンソーシアム・ブロックチェーンを構築することができる。

Ethereumはプルーフ・オブ・ワーク(PoW)を採用しているが、Ethereum PoAはプルーフ・オブ・オーソリティ(PoA)を採用している。

Ethereum PoAのすべてのノードは、Azureを活用して立ち上げられるため同期するスピードが早くネットワークは効率的だ。しかしトランザクション処理能力が格段に上がる一方、パブリックなブロックチェーンと比べるとクローズドなネットワークと言える。

また、Ethereum PoAではノードにそれぞれIDが振り分けられ、ノードの行動をモニタリングできたり、ネットワークの混雑状況をリアルタイムに観察することができる。

パブリックチェーンのEthereum上のスマートコントラクトはSolidityで書かれるが、Solidityを理解している開発者が少数であるためEhereum PoAでは、Parityのウェブアセンブリーサポートを導入することでC、C++、Rustといったプログラミング言語を追加した。

Ethereum PoAでは、コンセンサスアルゴリズムがPoWから変更されているためマイナーが存在しない。MicrosoftのCody Born氏は「プライベートのEthereum PoAのネットワークでネイティブトークンのEtherに価値はない」と話す。

元々Ethereumが注目を集めた理由は、イニシャル・コイン・オファリング(ICO)で資金を集めプロダクトの開発費を初期段階から調達できる点にあったが、Ethereum PoA上ではEtherに価値が付かないためプロジェクトを立ち上げる開発者は、ICO以外の開発資金調達や収益確保の方法を考えなければならない。

Cody Born氏は、Ethereum PoAについて以下のように語っている。

「Ethereum PoAは、パブリックチェーンとは異なる新たな選択肢だ。参加が許可制であるため、ノードは互いを認識しておりネットワークは最適化される。マイニングを行う必要がないPoAのネットワークは、より効率的でビザンチン・フォールトトレラント性もある」

パブリックなブロックチェーンは、ネットワークに誰でも参加することができるが、トランザクション処理が遅いという問題を抱えている。プライベートなブロックチェーンは、管理者に許可されたユーザーのみネットワークへ参加することができるが、トランザクション処理を効率的に行うことができる。

それぞれのチェーンは一長一短であり、開発者はプロダクトの性質によってどちらのチェーンを使うのかを決めることになるだろう。


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