2018.11.19 (Mon) news

第三四半期のICO市場は失望感漂うパフォーマンス

Written by 真田雅幸

ICO市場の分析とリサーチを行うICORATINGが第三四半期の市場調査報告書を公表した。第三四半期にICOを行ったプロジェクトの数は597で、投資リターンは中央値で-22%だった。

ICOプロジェクトが資金調達した額は18.1億ドルに上る一方、第二四半期の調達額83.5億ドルには及ばず約78%の減少率となった。また、ICOを行った597プロジェクトの57%は、資金調達額が10万ドル以下だった。

取引所への上場に成功したICOプロジェクトは全体の4%で、これが投資リターンを大きく押し下げた要因の一つだった。アイディア段階のプロジェクトが多かったのも事実で、全体の76%がプロダクト開発の前段階から資金調達を行っていた。

第二四半期と比べ、アイディアの状態から資金調達を行ったプロジェクトの割合は18%増加しており、ICOプロジェクトの質の低下が市場の低迷に繋がっている。ICO投資は高いリスクを伴うが、昨年までは大きなリターンが期待できた。最も成功したICOプロジェクトはEOSで、昨年7月に1ドルで販売され最高値は21ドルと約10月間で2100%の上昇率を記録している。

EOSは仮想通貨市場全体の下落もあり、現在は4.3ドルまで価格を落としている。ICOトークンの価格上昇に対する期待値が低くなっていることも、ICOによる資金調達を困難にしている。

ICOトークンの83%がイーサリアム上で発行されており、ICO市場の低迷はイーサの価格にも影響を及ぼしている。ICOトークンを取得するために必要だったイーサへの需要が減少したことにより、イーサの価格は現在、年初来安値を更新し153ドルほどで取引されている。

さらに米証券取引委員会(SEC)が規制を強化していることも、ICO市場への資金流入が鈍っている要因となっている。最近ではDEX(Decentralized Exchange)のEtherDeltaを運営していたZachary Coburn氏は、未登録の証券トークンの取引サービスを提供していたことを理由に制裁金が課された。

ICOトークンが証券に該当するか否かを判断する際にはHowey テストが使われる。Howey テストによると、「トークン購入の主な目的が投資」であったり、「特定のトークン発行者の働きにより利益が発生する」などの条件を満たせば証券とみなされる。トークンが証券であると認められれば、トークンの発行者は事業の資産状況、事業計画、トークンの発行状況、財務状況などを公表しなければならない。

ICORATINGはICO市場にはより透明性が必要で、投資家がプロジェクトの進行状況を把握できる仕組が求められていると結論づけている。また、詐欺的なICOが多いためトークンの発行には、詐欺トークンの発行を防ぐ対策も必須だ。


ICORATING


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