2018.06.11 (Mon) news

スイス・ツーク市、ブロックチェーンを活用した投票を試験

Written by 真田雅幸

スイス・ツーク市において、ブロックチェーンを活用した投票システムの実証実験が行われる。投票は6月25日から7月1日にかけて行われるが、実験であるため投票結果が都市の行政に影響を与えることはない。住民はスマートフォンを使って投票に参加することができる。

ツーク市は約3万人程度の小さな都市だが、「Crypto Valley」と呼ばれブロックチェーンの関連スタートアップが集まり、技術革新が積極的に進められている場所でもある。また2016年には公共サービスの支払いを、ビットコインを使ってできるようにするなど新たな技術を取り込もうと動いている。

ツーク市では、イーサリアム上の個人情報管理アプリケーションのuPortを使った「eID」と呼ばれるデジタルのID管理システムが試験的に導入されている。投票はeIDを介して行われ、現在は200人ほどの住人が登録している。

デジタルID化はスイスの国策として進められているが、ツーク市はブロックチェーンを活用するといった点でさらに先進的といえる。ツーク市では個人情報を分散型台帳技術を用いて、住民が直接管理する情報管理システムの構築を目指している。

ブロックチェーンは、既存のデータベースに比べるとトランザクションの処理スピードが遅いなどの欠点がある。しかし、投票などは日常の商取引と異なり、毎日行われることがないため欠点である処理スピードの遅さもさほど問題にはならないだろう。

ブロックチェーンを使うメリットは、オンライン上で公開される情報の透明性や公平性の高さだ。また開票作業や投票所設置などに係るコストを削減できるため、住民投票などの公共サービスにブロックチェーンを試す価値はある。

ツーク市民は図書館の貸出システムや駐車料金の支払いにおけるデジタルIDの利用の可否について投票する。また、ブロックチェーンIDを使用した住民投票に対する賛否についても投票が行われる予定だ。


Swissinfo


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