2017.12.13 (Wed) news

米SEC委員長、仮想通貨について公式声明を発表

Written by 真田雅幸

米証券取引委員会(SEC)のジェイ・クレイトン委員長は11日、仮想通貨とイニシャル・コイン・オファリング(ICO)に関する公式見解を発表した。クレイトン氏は、リスクのある市場であることを認めながらも、適切にリスクを管理することで良い投資機会になり得るとしている。

現在、仮想通貨とICOのマーケットは急激に成長しており、世間から多くの注目を集める市場に成長している。市場規模や構造は様々で、ローカルなものから国際的に取引が行われるものまである。新しい市場であるため、SECに対して多くの問い合わせが投資家から寄せられているようだ。問い合わせの内容は、「提供される仮想通貨が合法なのか?」や「公平な取引市場であるのか?」など初歩的だが根本的な質問が多い。

クレイトン氏は、仮想通貨とICOへの関心と同時に懸念も投資家から湧き上がっているとし、これらの市場は伝統的な株式市場と比べ、投資家保護に乏しく詐欺や市場操作などのリスクが高いと指摘。現時点でSECが認めた仮想通貨に紐づくETFのような証券取引は存在しないことを説明し、そのような投資を勧める人が存在する場合は注意すべきだとした。

同氏はICOに投資する際に投資家が考慮すべき点を質問形式にまとめている。

  • 契約する相手を知っているか?
    • 誰が提供する商品を発行しているのか?その人物の経歴を知っているか?
    • 誰がその商品のプロモーションを行っているのか?その商品を売る資格を有しているのか?
    • 会社の住所を把握しているか?
  • 自身の資金はどこに送金されて、何に使われるのか?
  • 投資する際にどのような権利が発生するのか?
  • 財務諸表が公開されているか?また誰によって監査されたか?
  • トークンを紛失した場合の保証はあるのか?
  • プライベート・ブロックチェーンなのか、パブリック・ブロックチェーンなのか?またコードが公開されているか?誰がコードレビューを行ったか?
  • 詐欺やハッキングなどの事件に巻き込まれた際、法的に保護されるか?
  • どのように、いつ、いくらで投資商品を売却することができるのか?

仮想通貨とICOの取引は国境を超え、アメリカ以外の国で投資家の資金が利用される可能性があることをクレイトン氏は懸念しているようだ。投資した資金が仮想通貨に変換され国境を超えて他の国で利用された場合、リスクが高まると指摘した。資金が他国に渡り詐欺などの被害にあった際に、SECが取り締まることができない可能性があると同氏は説明。

クレイトン氏は、仮想通貨は現金や金のような固有の価値を保有し、金融取引や売買に利用することができる性質を持つものであると表現した。仮想通貨の潜在的な利用価値として、以下のようなことを挙げている。中間業者を必要とせず地理的な限界がない送金手段や決済手段としての利用。また、低額な取引手数料や公共的に承認された取引の実現などを挙げた。

仮想通貨やICOに付随する技術は、人々が資産形成するための新たな手段になり得るとする一方、投資家は十分にリスクを理解すべきだとクレイトン氏は強調した。同氏は、市場に疑問を持つ投資家に対し、SECのアドバイスを受けることができることも合わせて説明。未成熟な市場ではあるものの、仮想通貨やICOの市場に対して前向きな考えを持っているようだ。

「このような新たな市場への投資にはリスクが付随するが、投資家はこのような投資機会にオープンであるべきだ。また、投資家に助言するコンサルタントや法律家は、SECが定める法律、規制、ガイドラインをもとに適切なアドバイスを行い、投資家保護に努めて欲しい」


SEC Public Statement


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