2017.12.19 (Tue) news

メイウェザーがプロモーションしたICO、訴えられる

Written by 真田雅幸

5階級制覇などの数々の伝説を残すボクシング元世界王者フロイド・メイウェザーが、SNSなどを通じてプロモーションを行ったイニシャル・コイン・オファーリング(ICO)の発行元の会社が訴えられた。ICOを行ったのはCentra Techというブロックチェーン技術を活用した金融サービスを提供する会社だ。Centra TechはICOを通じ約33億円もの資金を投資家から集めていた。

訴えを起こしたのはジェイコフ・ゾウィ弁護士で、Centra TechはICO発行時に連邦法で定められた正式な株式発行の手続きを踏んでいないとのことだ。投資家がCentra Techと結んだ契約の内容に事実と異なる部分が複数あったことを指摘し、投資資金の返却を求めている。

今回訴えられた被告の名簿欄の中にメイウェザー氏の名前は記載されていないものの、今後当局から捜査に協力するよう求められる可能性は十分考えられる。同氏のfacebookやinstagramのアカウント上に投稿されていたCentra TechのICOのプロモーション画像などはすでに削除されている。

Centra Techは独自に仮想通貨のウォレットを開発し、預けた仮想通貨を担保にしたプリペイドカードサービスの提供を目指していた。同社はICOの提供時、「プリペイドカードはVisaやMastercardのシステムを通じ世界中で買い物ができる」と投資家に説明していた。しかし、実際はいずれのクレジットカード会社とも業務の提携関係にはなく、提携を申し込んだ形跡もなかったようだ。

米証券取引委員会(SEC)は11月、メイウェザー氏のような署名人が正式な会計処理を行わず企業から報酬を受取、ICOなどを宣伝することは違法である可能性があると発表していた。著名人がICOなどを宣伝することで、投資家が、企業が提供する実際のプロダクトより過剰に良いもののように捉えてしまうことをSECは危惧しているようだ。またSECは、投資家にICOの宣伝文句を鵜呑みにせず、独自にリサーチをするよう注意を促している。

日本でも芸能人を使ったマーケティング手法はよくみられるが、行き過ぎたマーケティングは度々非難の的となっている。一方、ICOにおいては、投資家も自身が何に投資しているかを理解しないまま投資していることも問題だろう。現在多くの注目を集める仮想通貨の市場だが、仮想通貨のプロジェクトはどれも実験段階の域を出ておらず、投資家は市場に高いリスクがあることを再認識する必要があるのかもしれない。


Coindesk


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