2018.04.23 (Mon) news

インド仮想通貨取引所、中央銀行の決定に異議申し立て

Written by 真田雅幸

インドの中央銀行(RBI)は4月18日、民間銀行に仮想通貨取引所へ金融サービスの提供を行わないよう通知した。これを不服とした取引所CoinRecoilは、訴えを起こしデリー高等裁判所で公聴会が行われることが決まった。公聴会は5月24日に行われる予定で、裁判所はRBIや金融庁などの関連機関に通知を行っている。

CoinRecoilの主張は以下の通りだ。

「4月18日のRBIが行った銀行に対する要求は、インド憲法の14条と19条に違反する。人は法のもと原則として平等の権利を有する。さらに自身の意志で職を決定することができ、取引およびビジネスを行うことができる」

法律事務所Khaitan & CoのRashmi Deshpande氏は、RBIの決定が仮想通貨市場の成長を阻害する危険性があると指摘する。

「RBIは、仮想通貨通貨取引所に対する金融サービス提供の禁止に関する明確な理由を述べておらず、憲法違反にあたる可能性がある。インドにおいて法のもとビジネスを停止させるには、強い倫理感と明確な証拠が要求される」

インド政府は政策として、経済のキャッシュレス化を進めている。2016年10月には、単位の最も大きかった1000ルピー紙幣と500ルピー紙幣の使用を禁止している。この2つの紙幣はインド経済の80%以上の取引に使われていたこともあり、国民の間では混乱が広がっていた。

政府がキャッシュレスを進める主な理由は、現金での取引の追跡が困難であることが挙げられる。また取引履歴が残らない現金で取引を行う人は、税金を少なく申告することが多いことも理由のひとつだ。

仮想通貨の取引履歴はブロックチェーン上に記録・公開されているが、誰が取引を行ったのかを追跡することは現金の取引と同様に困難だ。個人レベルでの取引の追跡が難しいことが、RBIの決定に影響しているものと思われる。

インド同様、イランでも中央銀行(CBI)が民間銀行にマネロン対策として、仮想通貨取引に関わることを禁止した。

CBIが仮想通貨を使ったマネロンのような犯罪を危惧する一方、ブロックチェーン上の取引データを分析する企業Elipticが発表した調査報告書によると、ビットコインを使った違法な取引は全体の1%にも満たないとのことだ。

建前上、金融機関の仮想通貨禁止をマネロン対策だとしているCBIだが、本音は自身の監視下にない取引の蔓延を防ぐ狙いもあるのだろう。イランでは、アメリカによる経済制裁の影響で自国通貨が弱体化している。4月には過去最安値となる1USD=42,025リヤルを記録している。

CBIは、仮想通貨を通じた取引が増えることで、国内の物価が不安定になることを懸念しているようだ。一方、イラン国民としては信用を落とし続ける自国通貨からの逃げ道を、ひとつ絶たれたことになる。


CCN
Reuters


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