2019.02.01 (Fri) news

Fidelityが暗号通貨市場への本格参入間近、機関投資家向けサービスを提供へ

Written by 真田雅幸

世界最大級の金融機関であるFidelity Investments(Fidelity)が暗号通貨市場へ本格参入する日が近づいている。現在、ビットコインのカストディアン・サービスや取引の代行サービスを提供するための最終テストを行っており、3月からの運用開始を予定している。

Fidelityは昨年10月、暗号通貨関連サービスを提供するための専門チームFidelity Digital Assets(FDA)を組成している。FDAは現在、特定の投資家へ限定的にサービスを提供しており、プロダクトの最終調整を行っている。

FDAのサービスは今のところ機関投資家向けのみとなっており、個人投資家の利用を想定していない。公式サイトによると、顧客は24時間365日、専門のアドバイザーからサービスを受けられるようだ。

Fidelityは世界最大のミューチュアルファンドとして知られ、運用総額は約7.2兆ドルにのぼる。このような大手金融機関の暗号通貨市場参入は、新たな市場参加者の呼び水となるだろう。

FidelityのAbigail Johnson氏は昨年10月、ブルームバーグのインタビューに対し以下のように答えている。

「暗号通貨市場は個人投資家に好まれてきましたが、機関投資家が入るには市場を整備しなければなりませんでした。暗号通貨は秘密鍵自体が所有権を証明するものなので、機関投資家には秘密鍵の管理代行サービスが必要です。」

ビットコインはユーザー自身が秘密鍵を管理することで第三者機関を介さず取引を行うことができる設計になっている。しかしFidelityのような信用度が高い第三者に管理を代行してもらいたいという機関投資家も存在する。

暗号通貨界隈では取引所がハッキングされるといった事件が多く発生しており、機関投資家向けの安全なカストディアンサービスは、これから市場が成長するために必要不可欠な金融サービスだ。

FDAは顧客の取引代行サービスを提供する予定で、ブローカーが提示するオーダーの中からベストな価格を選び顧客から受けた注文を執行する。これにより顧客は個々の取引所の価格を自身で調べる必要がなくなる。また市場の適正価格を発見する機能を向上させることも期待される。

Fidelityは以前からビットコインに関心を抱いており、参入へ向けた技術調査を行ってきた。2015年からはマイニングも行っている。これまで市場へ本格参入できなかった大きな要因として、暗号通貨に対する規制の不透明感や市場の価格操作などの障壁があったようだ。

Fidelityが暗号通貨関連の金融サービスを開始することは、機関投資家からの需要があることを示唆している。Fidelityの参入が今の暗号通貨市場の下落相場を止めることができる可能性は低いが、次の上昇相場では強い後押しとなることは間違いないだろう。


Fidelity Digita lAssets
Bloomberg


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